ここはとある支線のガード下。
どこのですって?
野暮な事はおっしゃいますな。
これは作り物、架空の世界です。
とはいえ、こだわりを少しばかり。
此処は臨海工業地帯に近い急行の通過待ち駅。
なので鉄道は四軌道あり、線路幅も大きく線路左右に街道に向けての店が数店ある場所です。
このガード下には上手に田崎良子が経営する大衆食堂むつみ食堂。下手前に村井亀吉が営むげんこつラーメン店。下手奥に大野京子のスナック「なぎさ」。
何時もの様に始発が走り、ガード下の一日が始まります。
とにかくここの一角の朝は早いんですな。
何せ朝からの営業があるんです。
なにせ今日は特別な一日。
どう特別なのか?
これはこれは気の早い。
それは追々。
三々五々ガード下の下の住民が集まってきます。
そこへ来たのが・・・
二年前に結婚してむつみ食堂を卒業して、今は北海道に住む安西竜子。
族上がりの彼女は傷害の前科持ちだったが、保護司の紹介で協力雇用主の女将良子によって雇われ更生し、結婚に至った経歴の持ち主だったんですね、これが。
二年ぶりの再会にガード下の住人は大喜び・・・・の筈だったったんですが、そう単純じゃないんですな、人間と言うものは。
その訳はまた次回。
撮影 鏡田伸幸
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