昨夜劇団芝居屋第28回公演「通る夜・仰げば尊し」の第一回目の稽古があった。
我が劇団芝居屋では公演稽古を45回としている。
なぜ45回なのか、当然それには理由がある。
わたしは稽古過程を三つの段階に分け、俳優諸君に要求している。
第一段階は俳優が役者になる為の理解の段階である。
つまり、台本を受け取り内容を理解し、演出の要求を汲み取って、書かれてある状況設定の中での自分の立場、そこで果さなければならない役割を読み取り、その役として立つ場所を確定する段階である。
第二段階は役者が役を利用し、役に自分の息吹を吹き込む為の段階である。
つまり台本を受け取り内容を理解し、演出の要求を汲み取って、書かれてある状況設定の中での自分の立場、そこで果さなければならない役割を読み取り、役者がその役を利用して独自の人生を持つ人間を創造し虚構の中で生きる。
自分の過去をもった人間の創造である。登場人物同士が台本を利用して自分たちの世界を作り出す時間である。
わたしに言わせれば此処が稽古の全てといって良いのだ。
第一段階は短く済めばそれにこした事はない。それが短く済めば当然稽古時間は短くなる。
第三段階が観客にこの作品を面白い見世物として提供する為の演出家としてわたしが貰う時間である。この時間も短ければ短いほど良いのだ。
現在わたしは最初の段階の稽古に入っている。
今回の稽古の結果に興味のある方は中野ザ・ポケットにどうぞ
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