只今、台本書きから演出家への転換中。
これがなかなか難しい作業なのです。
台本を書き上げ、配役を済まし、台本を役者に配布しました。
その際、この作品と劇団芝居屋の目指すべきものを役者に手渡しました。
そして現在、私は極力この芝居の事を考えまいと努力しています。
正確に言えば芝居の骨格だけを頑丈なものにしようと考えを巡らしています。
この場面では役者はこうありたいという欲求を捨て去る努力をしています。
「覗かれる人生芝居」を追及する者として、役者の考えの結果を観ずして憶測するのは役者に対して失礼だと思うからです。
ですから役者が分担すべき劇的なるものに対しては、稽古場において役者の考えて来た結論を観てから考えようと思っています。
これがなかなか大変な作業です。
待つ事。
これは実にキツイものがあります。
でも「覗かれる人生芝居」を追及する演出家は、そのキツサを当たり前と思わなければならないのです。
これから約1か月半45回の稽古が始まります。
そして45回の内、30回は待つ時間になります。
今はそれを自覚し、覚悟を決める時間でもあるのです。
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