序破急

片足棺桶に突っ込みながら劇団芝居屋を主宰している爺です。
主に芝居、時々暮らしの中の出来事を書きます。

デジャヴ

2019-03-22 23:33:42 | 事件
昨日イチローが出場したマリナーズVSアスレチックスの試合はマリナーズの勝利で終わりました。
イチローの交代時にあったマリナーズサイドの粋な計らいで、イチローと選手間のお疲れのセレモニーと観客に対する挨拶が試合中にもかかわらずかなりの時間をかけて行われました。
試合が終わり両チームの選手も退場し、ダックアウトは空になりました。
何時もなら観客はそれを見届け、帰路に就くのですが、昨夜は違いました。
4万6千とも8千ともいわれた観客たちは微動だにせず、その視線はマリナーズのダックアウトからロッカーに続く小さなドアにくぎ付けになっていました。
報道陣も同じ気持ちだったのでしょう、ダックアウトの前に陣取りカメラも構えていました。
誰もがイチローの登場を待ち望んでいるのです。
その息遣いはテレビの画面を通してもひしひしと伝わって来ました。
でも出てくる気配はありません。
しびれを切らしたかのように何処からかイチローコールが沸き起こり、やがて球場全体を包み込みました。
でも出てこない。
やがて諦めにも雰囲気が漂い始め、諦めの良い人は出口へと歩を進み始めた時、イチローが例の軽い足取りでドアから姿を現しました。
その時の歓声。
イチローは報道陣を引き連れグランドを一周しました。
この光景私は知ってると思いました。
そう、昭和生まれの私にとってのヒーロー長嶋茂雄が第一試合と第二試合の間にファンに挨拶するためにグランドを一周したあの時と同じであると思ったのです。
いずれにしても、時代を背負い走り続けたヒーローの求心力の凄みをいうものを感じた時間ではありました。


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