序破急

片足棺桶に突っ込みながら劇団芝居屋を主宰している爺です。
主に芝居、時々暮らしの中の出来事を書きます。

唯一無二のもの

2011-03-07 16:39:12 | 演劇

今晩は振るい知り合いの通夜です。

彼は役者でした。

一生を役者として生きたいと願いそれを全うしたのです。

人の死に直面すると、人間は一人では生きてはいないんだなという事をまざまざと実感します。

そして故人の生きて来たその足跡は、いろんな波及の仕方をしています。

それは故人の思惑の中より外の方が大きい場合が往々にしてあるのです。

人は生きて有るその事だけで、人に何かを与えているし、奪ってもいるのです。

また、人はそれぞれに変えようの無い唯一無二の生き方をしているのだとも思います。

故人のこれで終止符をうった、これまでの人生の歴史。その中の人との関係が故人をまさにその人として創り上げていったのです。誰でもなく唯一の人として人間の中でもまれ生まれたのが故人です。

役者はそうあるべきです。

唯一無二の存在としての役を創り上げなければなりません。

芝居に身を投じた者はそこを目指すべきです。

その為に私は劇団芝居屋を立ち上げました。


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