月・火曜は、学校教育について書いています。今回は、前々回(R6.2.12)、前回(R6.2.13)の続きで、「統一しましょう圧力」について書きます。
授業の進め方をはじめ、給食や掃除の方法、学級内のルールなど、様々な事柄を全校的に統一しましょう…と言う動きがあります。それを私は、「統一しましょう圧力」と呼んでいます。
一見、とても納得できる考え方の様に思えますが、それならAI搭載ロボットで代替可能で、人間の教師は不要となります。また、没個性の教師では子供の個性を大切にするのは難しいだろう…と、前回までに書きました。
今回は、子供の方から考えてみます。
様々な事柄が全校で統一されていたら、確かに子供たちにとっては楽な部分が増えるでしょう。特に、これまでと異なる状態となる事を嫌がる子にとっては、とても楽になると思います。
しかし、そうやって全校統一に慣れた子が転校したら、果たしてどうなるでしょう。学校が違うのですから、おそらく、様々な事柄が前とは異なるでしょう。その時、その子は大きな衝撃を受けるのではないでしょうか…「これまでと違う!」と。
この衝撃に比べれば、進級して新しい先生になる度に、様々な事柄が変わるという経験の衝撃は少ないでしょう。そして、進級する度に小さな衝撃を経験しておく事により、変化に対する耐性が少しずつ高まる事が期待できるはずです。
実際、多くの子供たちは、そうやって変化に対して耐性をつけていると思われます。そうでなければ、もっともっと不登校などが増えているはずです。
「統一しましょう圧力」を主張する方が思うより、子供たちは遙かにしたたかで、しなやかです。そんなにヤワじゃないのです。私たち大人は、子供たちの力を信じるべきではないか…そう、私は思います。
…と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。