緩やかな坂を登ると電柱に「山猫軒」の看板が見えてきます
初日のランチは宮沢賢治童話村から近い「山猫軒」さん
「立派な一軒いっけんの西洋造りの家がありました
そして玄関には
RESTAURANT・西洋料理店・WILDCAT HOUSE・山猫軒
という札がでていました」
「山猫軒」は宮沢賢治の童話「注文の多い料理店」が元になっているというので期待は膨らみます
所々に童話の文面が架けられています
「どなたもどうかお入りください。決してご遠慮はありません」
岩手に来たのだから岩手のものを食べたい私にはぴったり!
地産地消が羨ましい
光と風のごちそう・イーハトーブのおもてなし
この日は団体さんがいらしているとドアに書いてありましたが
ダメもとで2名の入店が可能か確認してみました
「注文はずいぶん多いでしょうがどうか一々こらえて下さい」壁の黒猫が言っています
その脇には
「壺のなかのクリームを顔や手足にすっかり塗ってください
「どうかからだ中に、壺の中の塩をたくさんよくもみ込んでください」
その内容通りに壺の中にはクリームと塩が用意されています
団体さんはそろそろ食事が終わるということで、少し待ってから席に案内されました
店内は木がふんだんに使われている落ち着いた山のお店のような雰囲気
メニューには「でくのぼう」なるものもありました
クルミが入った田舎風蒸し羊羹のことだそうです
後で見たお店では茶色のものでしたが、こちらは真っ白なお菓子でした
山猫軒はごはんと豚肉(白金豚)と鶏肉(ほろほろ鳥)にこだわっているみたい
ぼかし染のようなメニューの表紙
デザインの元はもちろん賢治の童話です
Nは「焼肉定食」(生姜焼きみたいだったとNの感想)
私は「ひっつみ」にしました
上に乗っている人参がSLの形!
広めのうどんのようなひっつみが薄味の醤油つゆをまとい
キノコや白菜、たけのこも入って美味しくいただきました
昔、母が作ってくれたすいとんの味にも似ていたせいか懐かしい味
レストランに併設されているおみやげ屋さんの一角にあったスタンプ
きっとコイツは山猫の親分なのかな?
「紙くずのようになった二人の顔だけは、
東京に帰っても、お湯にはいっても、もうもとのとおりになおりませんでした」
幸い私たちは紙くずのような顔にはなりませんでした(*´ω`*)=3