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地域の足もとから、持続可能な自立共生社会を目指して

エコ商店街の取組み ~厚木なかちょう大通り商店街

2008年11月01日 | 環境と経済・ビジネス
写真:シュウメイギク


東海大学の学生をつれて、厚木なかちょう大通り商店街の調査に行ってきた。学生の反応もよかったと思う。簡単にメモもまとめておく。

■商店街におけるエコな取組み

・厚木なかちょう大通り商店街振興組合が設立されたのは1996年。2000年に入ってから、次のような取組みを立ち上げ、継続している。
・エコステーション(空き缶、ペットボトルの回収機)の設置
(2001年)
・太陽光・風力利用ハイブリッド街路灯の設置
   (2003年、2004年)
・エコマネーを利用したキッチンリサイクル事業
   (2003年実証実験)

■エコステーション(空き缶、ペットボトルの回収設備)の設置

・西早稲田商店街を視察し、すぐに導入
・回収機に空き缶、ペットボトルを入れ、当たるとお店のラッキーチケットがもらえる。
・回収実績:927,642本(平成13年9月16日から平成20年6月30日)

■ハイブリッド街路灯設置

・旧街路灯の倒壊 →全街路灯を点検し、腐食が進行しているため全撤去
・NEDOの補助金・厚木市予算により、自然エネルギーを利用した街路灯の設置
・ハイブリッド型12基、太陽光発電単独型15基

■エコマネーを利用したキッチンリサイクル事業

・平成15年度環境省エコ・コミニティ事業に採択(239件応募中5件採択)
  ・生ごみの持込みによるエコマネーの付与
・実証事業を経て、継続的に実施
・エコステーション(空き缶、ペットボトルの回収機と同じ場所)に生ごみ投入機を設置
 →毎週木、日以外の15時~17時が生ごみ持ち込み時間
  (買い物次いでに持ち込む人が多く、毎日50名程度)
 →生ごみはその場で乾燥(8割減) 
→東京農業大学厚木キャンパスの学生による不純物の除去
→契約農家が有機農業に使用 
→「なかちょう野菜」というブランドとして商店街で販売
→「なかちょう野菜創作料理コンテスト」を開催

■エコ商店街となった背景

・長崎屋、丸井等が相次いで閉店、再開発事業の導入、サティと路面店の混在
 →アーケードに連続するような商店街ではなく、福引等とは違う方法が必要だった。
・環境を柱とすることで反応があり、関係主体を巻き込んできたことで、その信用を保ちたかった(理事長談)。

■成果

・生ごみ持込会員は220名くらいだが、その3割が実際に持込みをしている。
・最初はポイント獲得がインセンティブだったようだが、現在ではポイントをためることがうれしい。
・生ごみ持込みは、フィリピンにも導入された。
・商店街にとっては、客との接点が大事。「毎日が環境、毎日やる環境」を接点とすることで、人が集まること、街がにぎわうことが大事。
・有機野菜をつくる農家は、地元の有機農法の仲間。

■学びたい点等

・生ごみ持込現場を視察したが、2時間の間に客が次々と来る。定着しているとの印象を受ける。大型店といっても現在残っているもの(SATY)は地域密着型であり、日常的な環境配慮の拠点としてエコステーションが機能している。
・マスコミ報道も多く、買い物客もなれている。外部から注目されることの効果もある。
・なかちょう野菜は朝どりで、SATYの地下で売られている。朝収穫した野菜は特においしいという。若干高くとも、新鮮、美味しい、出所がわかるということで人気があるようだ。
・エコステーションでは、培養型ではなく、乾燥型で処理している。培養型は時間がかかり、臭いがする。乾燥型は電気を使うという問題点もあるが、菌が死滅するし、ストッ クができるという利点がある。
・SATYとその他商店、有機農家、農大のつながりが、キッチンリサイクルを支えている。また、生ごみ堆肥化は不純物の除去が課題となるが、それを農大学生がやっていることが多い。エコステーションでのポイント発行も農大学生がやっていた。
・現在の扱い量では問題とならないが、量を増やした場合、農大で扱いきれるのか、契約農家を増やせるのか等が課題となろう。
・エコ商店街として、事業を継続、波及させてきている。昨年は、ストップ温暖化大作戦の神奈川代表にもなっている。今後の展開にさらに期待したい。
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1 コメント

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良い循環ですね! (hauru)
2008-11-02 00:06:37
とっても良い循環ができてきているようでうれしく感じました。
皆それぞれで力を合わせているのですね。
共有して広めていきたいことですね!
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