白珠だより

札幌にて美人画と武者絵を扱っております白珠画廊のブログです。

銀河の向こうに

2014-08-06 | 画廊の様子
賢治先生は宿直の晩に、生徒たちを誘ってはよく散歩に出かけました。
花巻農学校の教え子の一人、小原忠さんのお話です。
「行先は野原、夜空に天の川がぱぁっとかかり流れ星も飛びました。
~銀河鉄道の夜~はあの夏の夜空から生まれたのではないか、そして
銀河はあの時の天の川で、鉄道は先生の大好きだった岩手軽便鉄道では
ないでしょうか。
賢治先生の頭の中は童話や詩でいっぱいだったようです。」と。

岩手では北上川が北から南に流れその天上を天の川が流れています。

「銀河鉄道の夜」の初めの‘午后の授業‘では
  先生は黒板に吊るした大きな黒い星座の図の上から下へ
  白くけぶった銀河帯のようなところを指しながらみんなに
  問いをかけました。………
 
 「大きな望遠鏡で銀河をよっく調べると銀河は大体なんでしょう。」
 
………やっぱり星だとジョバンニは思いましたが………

賢治は地上では実現しえない美しい真実のものを銀河の向こうに
あると信じ、星粒の一つ一つに今は亡き愛する人達の面影を
探していたのではないでしょうか。
地上の世界と天上の世界のどちらに賢治は自分の身を置きたかった
のでしょう。
                         
今日の一枚の絵  「星祭り」  竹久夢二  リトグラフ



奈良時代に遣唐使が持ち帰った朝顔の種は、漢名牽牛子~けんごしと
呼ばれ牛一頭と交換されるほどの高価な生薬でした。牽牛子に因んで
和名朝顔~あさがおなので江戸時代には織女を朝顔姫と呼びました。
七夕のごちそうは朝顔寿司にしましょうか。花の形に抜いた
寿し飯にピンクのそぼろ、花の芯にはほろほろ卵。 s・y







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