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三河・岡崎城 総構えを守る総堀の発掘調査現地説明会へ行きました

2018-07-22 | 歴史

2018/7/21 岡崎城の城下町の総構えを守る総堀(惣堀)の発掘調査現地説明会が行われました。
岡崎城は徳川家康生誕の城として有名ですが、現在の姿の多くは、豊臣秀吉の家臣の田中吉政が入部してからのものです。
町割りを整備し東海道を城下町に引き入れ、籠田総門から松葉総門の間に二十七曲りと称する道を付けて街道と町家の接点を増やしているとされます。

図1 総構えは東西1.5km、南北1kmの大きなものでした。 クリックで拡大 図1は発掘調査現地説明会当日配られた資料の一部を抜粋


発掘調査現場の全景
太平洋戦争の岡崎大空襲で周辺の建物は消失し、その後の復興計画で道路などが総堀をほとんど埋めてしまったので、消えた総堀を探す作業が精力的に行われています。


今回、発見された石垣
水道工事や公園工事で掘り返されて、堀があったはずの場所の撹乱が激しくて、この部分だけが奇跡的に残っていました。しかしながら石垣は近代のものらしく、総堀との関連はうすそうでした。 残念


わずかに残っている地山
地山部分の形は堀の内側に有った土塁を連想させる形をしていますが、確定が難しそうでした。

今回の発掘調査では、決定的な総堀関連の遺構を検出できませんでしたが、今後も場所を変えて「消えた総堀」を探し続けます。ということでした。

当日は酷暑の中でしたので、現場のテントの中には冷やしたお茶と、塩アメが用意され
大型扇風機も回っており、熱中症対策の配慮がなされていました。