



ノリスからマディソンまでは比較的近いか。それでも14マイル、21km。ノリスを出た時はもう15時を過ぎていたと思う。
この日の宿泊場所マディソンではホテルとかではなくキャンプ。この旅はじまって以来、初めてのキャンプだ。旅費の節約もあってテントやキャンプ用品は持参していた。マディソンでは一泊1サイト18ドルだもん。なんとも経済的。
いや、というよりも、マディソンではキャンプをしなければいけなかった。キャンプをしたくてしたくてたまらなかった理由があった。
そう、マディソンこそ、知る人ぞ知るキャンプファイヤー物語の舞台だからだ。もちろん焚き火もした。夢かもしれない、夢のような現実だった。ここに畠山先生がいたらなんて素敵だろうと思った。
ところで、キャンプファイヤー物語って?!と思われる方もいるかもしれない。
それはイエローストーン国立公園が世界で初めての国立公園、という史実に関係している物語なのだが、要は、1870年の9月、イエローストーン地域を探検しに来ていた一行がマディソンで焚き火を囲みながら、イエローストーンを国立公園にしようと話し合ったという言い伝えに由来している。
実際、イエローストーンが世界で初めての国立公園になった背景は、そんなに単純な話ではなかったのだが、いわゆる美談として、今でも語り継がれているとても有名な物語(Campfire Story)なのだ。
だからどうでしてもこのマディソンで焚き火を囲んでキャンプをしたかった。



キャンプ場は事前に予約していた。夏季は予約をしていないと当日申請は厳しい。



焚き火用の木材は売っている。10ドルしないくらいだったか。






こうして9月11日の夜は更けていった。



