ちょこっと山歩き

山が大好きな30オトコの思い出登山日記です
が・・・ひとりごとはもっぱら「食」のコト

【5日目】槍ヶ岳で秋の吹雪に見舞われて

2010-12-19 13:27:56 | 北アルプスの山
2006年10月9日

徳沢 === 上高地 === 松本 === 自宅

5:55起床。快晴なり。最初から晴れやがれ、と思う。
朝からアンチョビパスタ。Ryoナイスチョイス


朝の明神岳と前穂高岳

8:20テントを撤収して出発。9:45上高地着。
上高地アルペンホテルさんでお風呂に入って、
お土産を少しだけ買って、バスに乗って、
松本の“たくま”で恒例のトンカツを食べて、いざ家路へ。


上高地は河童橋からの新雪を抱いた穂高連峰

今回の雪で、奥穂高岳や白馬岳周辺では遭難が相次ぎ、
亡くなられた方も何人かいたようです。ご冥福をお祈りいたします。

Ryoにとっては初めての本格的な雪の中での登山。
きっといろんな意味で良い経験になったんじゃないかなって思います。
もちろん、私自身も、とても良い経験になりました。

お疲れさまでした

あぁ、、、テント直さねば。。。


槍ヶ岳で秋の吹雪に見舞われて

【4日目】槍ヶ岳で秋の吹雪に見舞われて

2010-12-19 12:49:15 | 北アルプスの山
2006年10月8日

槍ヶ岳山荘 === 横尾 === 徳沢


本当に10月ですか??

あろうことか一夜明けても雪である。

雪は予想していた。

けど、ここまで降るとホント予想外。
テントの入り口が1/3くらい埋まってるし。
Ryoが寝ていた側はちょうど吹き溜まりになってて50センチは積もってるし。
雪のおかげで、今日は温かく寝れたとか言ってるし。


♪Ryoも喜び庭かけまわる♪

槍ヶ岳山荘まで行って天気予報を見る。
どうやら、北海道にある低気圧の末端の雲が、
ちょうど北アルプスに引っかかっている状況。
この雲さへいなくなれば快晴は間違いないのだが…。

なんだか、遭難も相次いでいる模様で、
余裕があれば行こうかと話していた南岳~天狗原は中止に。
槍の穂への登りも中止にする。

ここに連泊して、明日、快晴のなか槍の穂に登って、
天狗原を経由して下りる手もあったのだが、
どうしても私が火曜日までに帰らねばならず…
あまり無理して下りたくなかったため、
テントを撤収して今日のうちに徳沢まで下ることにする。


テント掘り出し中

槍ヶ岳山荘でスコップを借りてテントを掘り出す。
おもいっきりスコップの角をテントに引っ掛けてテントを破る…
Σ(T▽T;) ぐわわぁぁ~ん!


ぬぉ~!ペグが抜けねぇー

ペグは抜けないし、指は凍りそうだし、四苦八苦しながらのテント撤収。
しかも、後で気づいたのだが、外に出したままだったペットボトルを回収するのを忘れてしまった。
ごめんよ、自然。。。


撤収完了

凍りついたままのテントを入れて、ずっしりと重くなったザックを背負い槍沢を下山。
真っ白だけれど、そこまで雪は深くなく、何度も訪れていることもあり、迷う心配はない。
大曲まで雪。その下は雨。びしょ濡れになりながらの下山だった。

8:35に槍の肩を出発して、徳沢には15:15着。
とにかく、びしょ濡れになって徳沢に到着。
久しぶりに最悪感を味わう。濡れ濡れである。

が、徳沢に着く頃にはなんと晴れ間が


徳沢園のテント紅葉

前日から3連休に突入したということもあり徳沢はすごいテントの数だったけれど、
その合間を縫ってテントを張り、濡れているものを干せる限り干す。太陽の恵みに感謝。

光、サイコー。


月光に浮かぶ明神岳と前穂高岳

明日はもう帰りが見えている。この夜はゆっくりのんびりと過ごす。
月光に照らされ浮かんだ明神岳と前穂高岳が美しく、
梓川のほとりまでRyoと歩き、しばし、奇蹟のような時間を味わう。

どんなに雨に濡れたって、どんなに雪に凍らせられたって、
こんな景色を見ると、やっぱり山をやってて良かったと思う。
やはり俺は山が好きだって思う。
フィルムには絶対に写すことのできない景色が目の前に広がっていた。

この日の夜は、「19」を聴きながら、寝た...zzZ


【5日目】槍ヶ岳で秋の吹雪に見舞われて

【3日目】槍ヶ岳で秋の吹雪に見舞われて

2010-12-17 17:26:00 | 北アルプスの山
2006年10月7日

徳沢 === 横尾 === 一ノ俣 === 槍沢ロッジ === ババ平
=== 大曲 === グリーンバンド === 槍ヶ岳山荘

3:30起床。5:10出発。横尾まではヘッドランプ行動である。
一番に徳沢を出たものの、途中、ヘルメットをザックにぶら下げたクライマーと思しき数人に抜かれる。

6:00横尾着。10℃。やっと明るくなってきた。雲の隙間から日の光が。
今日は雨は降りそうもない。と、自分に言い聞かせる…

15分ほど休んで一ノ俣へ。良いペース。40分ほどで到着。
休んでいたおじさんの話によると2日3日前にここで熊が出たらしい。
ここで熊に遭遇した話は前にもどこかで聞いたことがある。
一ノ俣周辺はよく熊が出るみたいだ。

よし、熊には気をつけよう!ということで、Ryoがカーベルを取り出した。
計画書には書いてなかったのに、用意周到。


出迎えてくれた秋の虹

7:40槍沢ロッジ着。なんと、なんと、なんと、
休憩中に怖れていた雨が降り出してきた。カガ゛ガーン!!

でも、晴れ間も見えている。まだ霧雨。止むことを切に願って槍沢ロッジを出発。
出発早々、綺麗な虹が私たちを出迎えてくれる。
ちなみに、山に登っていると、虹が自分よりも下に見えることがある。
下界ではほとんど見ることのできない貴重な光景である。
私も、一度だけ涸沢でそんな虹を目にしたことがある。
今回の虹は、惜しくも私たちよりも少しだけ上だった。


6℃の槍沢にて。Ryoヌード撮影会

大曲を過ぎると、本格的に雨が降ってきやがったぁ。
風もそれなりにあり、寒い。6℃。

ここまで半袖で頑張ってきたRyo。
「腕が凍った」とか言い始め、着替えることに。
素敵なヌードを槍沢で披露する。
良い子のみんなは絶対にまねをしないように。。
Ryoは不世出のおバカさんなのです(笑)

槍沢はこの大曲からがきつい。

そうじゃなくても長い行程なのに、ここから一気に高度を稼いでいくことになる。
徳沢から槍ヶ岳まで約15㌔、約1500㍍のUpである。コースタイム的にはやっと折り返し地点だ。

グリーンバンド最上部に来ると、雨が霙になりだした。止まると寒い。でも、休みたい。
どうすることもできないジレンマに襲われる。こういう時は、素直に休む。ブルブル震えながら…。

グリーンバンドを越えると本格的に雪になった。
風もあり吹雪といってもいいくらいの様相を呈してきた。
手の先が寒くて本当にやばくなる。
もちろん、雪は予想していたため、装備の半分は冬山用だった。
が、なぜかグローブを忘れた。。

軍手しかなかったため、今、ここで軍手を濡らしてしまったら絶対に後悔することになると思い我慢する


槍ヶ岳山荘前にて

坊主岩小屋の中に入って風をしのぎカロリー補給。
今日の目的地、槍の肩まではあと1時間。

途中、尾根上の風などを考慮して何度も殺生ヒュッテに
テントを張ろうかと迷ったものの、とりあえず肩まで行くことにする。

グリーンバンドを過ぎたあたり頃から、目立つ岩に、
槍の肩にある槍ヶ岳山荘までの距離が100㍍ごとに書かれている。
たしか、最初は1500㍍からはじまったような気がする。
殺生ヒュッテの分岐を過ぎる頃になると、残りもあと500㍍くらい。
ただ、山での100㍍ってほんと長い。

特に槍ヶ岳の場合、殺生ヒュッテの分岐を過ぎてからの肩への上りが登山者泣かせである。

槍ヶ岳山荘まで残り150㍍。遼矢くんノックアウト。座り込む。
下界なら30秒の150㍍も山ではそうもいかないのだ。
Ryoの荷物を少しだけ私のほうに分け気合で150㍍を登りきる。

12:50槍ヶ岳山荘到着。

小屋でテントの申し込みをして、なるたけ風を避けられそうなところにテントを設営。
ほとんど無風状態の場所を確保することができた。
といっても、こんな天気の日にテント泊の人が多いはずもなく、私たちのを含めて3張りだけだった。

寒いことは寒かったが、下界ではありえない10月の雪に少し心躍っていた自分がいた。


【4日目】槍ヶ岳で秋の吹雪に見舞われて

【2日目】槍ヶ岳で秋の吹雪に見舞われて

2010-12-17 16:47:16 | 北アルプスの山
2006年10月6日

徳沢停滞

5:15起床。私の体調はそれほど悪くない。
ものの、雨、止む気配なし。
呆れてしまうほどの雨である。

今日は徳沢に停滞することにする。
徳沢から動かない。動けない。
テントを撤収する気にもなれない。
明日、朝一番で槍ヶ岳を目指すことに決める。


廃墟です…

落ち葉の付いたテントを見てRyo。
「なんか廃墟のようだ…」


【3日目】槍ヶ岳で秋の吹雪に見舞われて

【1日目】槍ヶ岳で秋の吹雪に見舞われて

2010-12-17 16:35:47 | 北アルプスの山
2006年10月5日

八王子 === 松本 === 上高地 === 明神 === 徳沢

本来なら、今回の山行は、徳沢から長塀尾根を経て、
蝶ヶ岳~常念岳~大天井岳~槍ヶ岳と縦走するはずだったものの、
おりからの悪天候で計画変更。

このままでは日程的にキツイと判断。
徳沢での会議の末、Ryoyaがまだ登ったことのない
槍ヶ岳に目的地を絞ることに。

出発前日からRyoは私の家に泊まり、翌日6:04の電車で出発。
高尾で松本行きに乗り換えて、そのまま4時間近く。
電車に揺られっぱなしのまま終着駅の松本へ。
今回は松本駅からそのまま直通のバスで上高地に向うことにする。

11:50上高地到着。セブンイレブンで買った弁当をお昼ごはんにほおばる。
今日は徳沢までだ。上高地から2時間くらい。気楽である。


徳沢へと続く道。見てるだけで寒々しいおバカなお姿…

1時間くらい上高地でのんびりして出発。雨である。最悪である。
どうも最近、Ryoyaは雨男のようである。
ちょうど2ヶ月前の南八ヶ岳縦走のときも酷い雨だったっけ…。

当のRyoは、雨男は私(Dai)だと言い張っている。
いっつも、水掛け論。きりがない。

こんな時は傘が役立つ。


秋雨のなかの徳沢園

14:30徳沢到着。なるたけ雨を避けるために大きな木の根元にテントを張ることにする。
今思うと、雷がこの木に落ちたら、終わりだった…。

外はあいかわらずの雨である。こんな時はテントの中にいるしかない。
じっとしている。それに、私の体調があまり良くなかった。
9月にひいてしまった風邪をまだ引きずってしまっていたようで、
なぜだか体温の調節がうまくいかない。
う~ん、よくないなぁと思いつつ、夜までゴロゴロして過ごす。

この日の夕飯は、ビーフシチューにフランスパン。

美味しかったものの作ってるときも食べているときも暑くて熱くてどうしょもなくなる。
もちろん、テント内で作ってるため熱が篭って熱いというのもあるんだけれど、
やっぱり体調不良が拍車をかけているようで余計に熱く感じる。
というか、、、熱が身体から抜けないのを実感。

しかも、ぜんぜん関係ない話だけれど、
玉葱を刻んでるとき目が沁みちゃって悶えまくる。

就寝前にラジオの天気予報を聞きながら明日の予定を話し合う。
東京のほうはものすごい酷い雨の様子。
明日になってもこの雨が続くようなら予定を変更することにする。

薬を飲んで寝る。


【2日目】槍ヶ岳で秋の吹雪に見舞われて

山をはじめたきっかけ・・・のこと

2010-12-13 00:12:28 | このブログのこと
クライマーだった今は亡き父に、幼い頃から山に連れていかれ、
知らないうちに自分自身も山の魅力に取り付かれていきました。

本格的に山に登るようになったのは、私が小学校2年生のとき。
南アルプスの鳳凰三山を縦走しました。
そのときから、1999年の北アルプス前穂高北尾根まで、
父とふたりでほぼ1年に1回のペースで大きな山に登るようになりました。

しかし、この1999年の山行が父とザイルを結んだ最初で最後の山行になりました。
来年の夏は白馬岳から針の木岳縦走、そして冬は八ヶ岳をやろうと約束はしたものの、
その約束は果たされることなく父は45歳という若さで旅立ちました。

最大にして最高のパートナーを失ってしまった私は、
私の心の中で永遠に生き続ける父と一緒に、
これからもずっと山に登り続けようと胸に誓い、
高校でそして大学でめぐり逢った大切なパートナーたちと共に、
今でも山に登っています。

こんな私と山に登ってくれる仲間には本当に本当に感謝です。
これからもずっとずっとよろしくお願いします。

そして、私自身の命ある限り、山には登り続けていきたいと思っています。


山登りスタイル・・・のこと

2010-12-12 23:58:10 | このブログのこと
私は山にたいして「征服する」という言葉は使いません。
そういう気持ちで山に登るということもありません。

人間なんて所詮とてもちっぽけな存在です。
どうあがいたって自然には勝てるはずはありません。
それに、そもそも山は敵ではありません。

私はいつも「山に登らせてもらっている」という気持ちで登っています。
そんな気持ちで山に登ると、山や自然は温かく出迎えてくれる気がするし、
少しでも山や自然にとけこめる気がするのです。

がつがつとした山登りは私にはあいません。

山は逃げない。

たとえ、1年に1回や2回だけでもいいから、
そうすればもっと山を大切に思える気がしてます。

しっかりとした計画のもとで、自分の登りたい山に、
どれだけ楽しく登るか、それが私の山登りスタイルです。 

好きな山・・・のこと

2010-12-12 16:55:48 | このブログのこと

美しき前穂北尾根

「一番好きな山はどこですか?」と聞かれたら、自信を持って「穂高」と言える。

穂高が本当に好き。

穂高とは「穂高連峰」と言って、奥穂高岳、北穂高岳、前穂高岳、
西穂高岳、そして涸沢岳という五つの急峻な山々から成り立つ山の総称。
どの山もそのほとんどが3000㍍を越す高峰だ。


5月の涸沢

そして、その懐にある涸沢カール。
私の大好きな場所であり思い出の場所。

昔、私の父は穂高の岩壁を一心不乱に登攀したと言う。
屏風、前穂東壁、滝谷・・・。
その影響からか、父は私をよく穂高に連れていってくれました。
この山域のことなら目をつぶってでも歩けるくらい知り尽くしている感じ。
父も穂高や涸沢が大好きだったんです。

そんな父の思いを胸に、これからも私はずっと、
穂高に足を運び穂高を感じ続けたいと思っています。

ちょこっと山歩きについて…

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