*****ご注意 一部ネタバレを含む可能性があります *****
TVで高視聴率を稼いだ半沢直樹シリーズの最新作
設定は半沢直樹が東京から大阪西支店の融資課長着任直後と今まで発表されている半沢シリーズより更に前の時代
担当取引先に急に買収オファーの話がきたが、取引先は乗り気ではない。
銀行の方針がM&Aを重視するとなったことから、それを無理に推し進めようとする大阪営業本部と本店業務統括部
銀行の方針がM&Aを重視するとなったことから、それを無理に推し進めようとする大阪営業本部と本店業務統括部
その強引さに違和感を覚え、半沢が調べていくと、、、
本作では買収先となった取引先が美術を専門とする雑誌社で、高額のオファーを受ける理由が徐々にわかるミステリータッチの部分が面白く興味深い
経営者としての会社の運営や銀行の融資を巡る悲喜こもごもや困難案件を成功させる手腕の見せ所は融資課長レベルで介在した方が話としては面白いと思う。
一方で行内政治による衝突は今回も健在
取引先を銀行の理屈で力づくでも買収オファーに応じさせようとする銀行のいやらしい面もよく描かれている。
誰もが半沢直樹ではないが、良心ある銀行担当者に出会いたいとつくづく思った。
半沢シリーズの第1弾で登場したダメダメ支店長が本作でもダメっぷりを発揮していて、半沢ファンには懐かしいところ。
書き下ろし作品
2020年9月17日 第一刷発行
ソフトカバー
2020年9月17日 第一刷発行
ソフトカバー
装幀・グラフィック 岩瀬聡
挿画 3rdeye
挿画 3rdeye