METライブビューイング シーズン3作品目は プッチーニ 蝶々夫人
アリアも有名だし、ストーリーも分かり易い演目として人気
オペラはもちろん、今回も演出と舞台美術に魅せられた回でした。
オペラはもちろん、今回も演出と舞台美術に魅せられた回でした。
演出はアンソニー・ミンゲラで、既に他界しています。
映画監督・脚本家として活躍し、イングリッシュ・ペイシェントではアカデミー監督賞も受賞している
特典映像でミンゲラが稽古をつけている映像が流れますが、演じていることを感じさせず自然に見える様にと視線や抱擁時の力の入れ具合等細部に拘っているのが伝わりました。
映画監督・脚本家として活躍し、イングリッシュ・ペイシェントではアカデミー監督賞も受賞している
特典映像でミンゲラが稽古をつけている映像が流れますが、演じていることを感じさせず自然に見える様にと視線や抱擁時の力の入れ具合等細部に拘っているのが伝わりました。
そのおかげで、オーバーリアクションのない、「間」が語るような本当に素晴らしい舞台になっています。
蝶々夫人は長崎が舞台で、日本人からみるとおかしな振るまいもあります。
例えば扇子を広げたまま指先でぐるぐる回すところとか、祝言で乾杯をする場面で畳んだ扇子の端に杯(円筒型)を乗せて飲むところ(柄杓から飲む様な姿)など。
それでも東洋ではなく日本の文化を反映しようとしているところが窺えて好感。
例えば扇子を広げたまま指先でぐるぐる回すところとか、祝言で乾杯をする場面で畳んだ扇子の端に杯(円筒型)を乗せて飲むところ(柄杓から飲む様な姿)など。
それでも東洋ではなく日本の文化を反映しようとしているところが窺えて好感。
蝶々夫人の子供が人形を使うとこも新鮮な演出
そして人形を3人の黒子が操る姿は文楽からヒントを得たと一目でわかる
そして人形を3人の黒子が操る姿は文楽からヒントを得たと一目でわかる
他にも黒子が沢山舞台に登場し、場面展開や小道具の移動等を行っていたのも歌舞伎をみているようだった。
照明がまた秀逸
舞台上部には鏡が設置され、奥行をみせたり、影をつくったり、2重の像を造りだしたり
照明の色も美しく、提灯を使った演出など、目を奪われる場面が多かった。
舞台上部には鏡が設置され、奥行をみせたり、影をつくったり、2重の像を造りだしたり
照明の色も美しく、提灯を使った演出など、目を奪われる場面が多かった。
こういう舞台をレパートリーとして数多く持つのはさすがMETだと改めて感じた。
蝶々さん:ホイ・へ―
ピンカートン:ブルース・スレッジ
シャープレス:パウロ・ジョット
スズキ:エリザベス・ドゥショング
指揮:ピエール・ジョルジョ・モランディ
演出:アンソニー・ミンゲラ
ピンカートン:ブルース・スレッジ
シャープレス:パウロ・ジョット
スズキ:エリザベス・ドゥショング
指揮:ピエール・ジョルジョ・モランディ
演出:アンソニー・ミンゲラ
当初シャープレス役にプラシド・ドミンゴ、ピンカートン役にアンドレア・カレが予定されていたが、降板・代役となったのは残念