*****ご注意 一部ネタバレを含む可能性があります *****
久しぶりに時代小説を手に取った
作者 葉室麟は直木賞作家で、映画化やTVドラマ化された作品も多い
最近ではNHKドラマ 蛍草(清原果耶)や映画 散り椿(岡田准一)とか。
散り椿と同じ扇野藩を舞台とした作品
もうひとつの忠臣蔵 とコピーが使われるように、赤穂浪士の討入りまでの1年強と並行して、扇野藩のお預かりの身となった旗本永井勘解由のストーリー
勘解由は浅野内匠頭が切腹する前に最期の言葉を聞いたとされる
流人扱いの中、密かに大石内蔵助を始めとする赤穂浪士が接触しようとしたり、討ち入りのストーリーと時折交錯する。
忠臣蔵のサイドストーリーのひとつとして、こんな風に人生が変わった人もいたのかも・・・と面白く読めた
題名のはだれ雪
はらはらと降る雪のこと、あるいはまだらに残った雪のこと
夫木和歌抄の
”はだれ雪あだにもあらで消えぬめりよにふるごとやもの憂かるらん”
との歌が、印象的に使われている