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"判断留保"
“僕らしくなくても僕は僕なんだ 君らしくなくても君は君なんだ” 【ハイロウズのNo.1】

海外にてあなたが信じている宗教を尋ねられた時、 あなたはどのように答えるか、 理由とともに考えを述べよ。

2018-05-21 13:58:35 | mundus - world - 世界
自らの信仰については「私は仏教徒である」と答える。

心を穏やかに保ち、人と平和に関わり、日々を健やかに過ごすこと。よく働き、自然の恵みに感謝して食べ物を有り難くいただき、無駄な殺生はせずに、慎み深く生きること。そのようなことが仏教の教えだ。また、ブッダが説く「瞑想法」がある。それは、自らの心身に去来する感覚や感情を反応せずにただ観察し、心を静かに保つものである。これらは、自らの人生をよく生き、より良い世界のために生きるという態度である。加えて、日々の暮らしの糧である、食べ物・空気・水および衣服・住居の源でもある、太陽、大地、海、雨、風、森林、すべての生き物・自然を敬い感謝する態度で生活している。宗教について尋ねられた時は、そのようなことを伝える。


そして、海外で出会った人の信仰に対して「どう思うか」もし尋ねられた時は、信仰内容や態度については論じずに、ただ「あなたの信仰心を尊重する」ことを伝える。

特別支援教育についてのレポート

2018-05-20 19:54:11 | homo - 人間
知的障害特別支援学校における教育について

◆ 教育課程
 特別支援学校では、幼稚園・小・中・高校に準ずる教育が行われるが、生徒の実態(知的発達の程度、普段の生活の様子)などに応じて指導内容をする必要がある。特別支援学校に固有な授業としては、「自立活動」、各教科・領域を合わせた総合的な授業である「日常生活の指導」「遊びの指導」「生活単元学習」「作業学習」がある。その他の各教科・活動なども必要に応じて、一つの授業の中で合わせて指導されることがある。このような様々な授業を通して「生きる力」の基礎となる知識・技術・態度を、「意思決定」「人間関係の形成」「情報活用」「将来設計」などの観点から指導する。

◆ 特別支援教育に固有の指導内容
自立活動
 自身の障害特性について理解して受容し、困難を和らげ、障害とともに生きていくための知識・技術・態度を学ぶ。「健康の保持」「心理的安定」「人間関係の形成」「環境の把握」「身体の動き」「コミュニケーション」の六つの観点から指導する。身体の動きの調整、ルールを理解し守ること、集団での活動に参加すること、友達に要求したり逆に要求を受けたりすること、協力して活動することなどを学ぶ。

日常生活の指導
 身の回りの処理・習慣(衣服着脱・洗面・手洗い・排泄・食事・衛生)、集団生活をする上で必要な能力(挨拶、言葉遣い、時間やルールを守るなど)を学ぶ。

遊びの指導
 遊びを通して、身体活動を促し、仲間との関わり(コミュニケーション、道具の譲り合いや一緒に使うこと)、主体的・意欲的な態度(どんな遊びをするか、何を使って遊ぶか、誰と遊ぶか)などを育む。何かを「やりたい」という欲求、夢中になって取り組むこと、満足するまで思い切り遊ぶこと、気持ちを切り替えて次の活動に切り替えることなどを学ぶ。

生活単元学習
 各教科・領域に含まれる内容を総合的に駆使し、「計画、準備、実践、ふりかえり」などのプロセスを通して、生活の場面で実際に起こりうる一連の活動を複数時間かけて実践的に学ぶ。例えば、「友達の家に集まってケーキを作る」という活動の場合、「誰の家で、どんなケーキを作るか」「材料の準備(買い物)」「協力して調理」「ふりかえり(感想会)」などの実践をする。教員は、指導内容が特定の教科・領域に偏っていないか、一人一人が関心を持つことができるか、指導の目的が明確か、人との関わりがあるか、発達段階に合った課題があるか、達成感を味わえるかなどに注意する。個々の生徒についての人間関係やコミュニケーション能力の実態を把握し、適切な支援をする必要がある。

作業学習
 社会生活・職業生活の基礎を総合的に学ぶ。人との関わり合い(受注者、指導者、仲間)や、具体的な生産作業による達成感・成功体験を積み重ね、働く意欲や喜びを培う。作業種目は、農耕、園芸、木工、陶芸、調理、印刷など多岐にわたる。生産目標数の達成といった、目に見える結果にとらわれ、各自が実際に学ぶべき各教科・領域の課題がおろそかにならないようにすべきである。また指導者が出来栄えにこだわりすぎて、生徒の失敗体験の機会を奪わないようにすることも大切だ。困難な状況(不完全な手順書、材料不足、苦手な作業工程の担当、一人ではできないこと、逆に一人でやらせてみることなど)をあえて設定すること問題解決の実践を学ばせることができる。

◆ 指導方法の概要
生徒の実態把握から指導計画の作成まで
 各生徒へのきめ細かい指導のために、個別の指導計画を作成し、各教科・領域と対人関係・行動特性などの項目ごとに1年間の目標、現在の状況と課題(短期目標)、指導の内容と方法などについて記載し、適宜更新する。そのために、一人一人の教育的ニーズを的確に把握するために、生徒の実態把握が必要である。医学面(発育状態・視覚聴覚など)、心理面(知的発達、心理的な安定など)、教育面(生活習慣、興味関心など)、保護者からの情報(家庭環境・生活上の配慮・得意と苦手など)など様々な観点から実態を把握し、指導目標・指導内容を設定する際に参考にする。注意することは、「将来の生活を見据えて今、何を学ぶ必要があるか」、発達段階や生活・学習の状況を鑑み「現在取り組んで達成できる内容か」、長期的な視点でみて「今、必要な指導内容か」などである。生徒の個性(良い面)を活かし、興味関心や得意な能力がより発展するような指導内容や、各自の得意な学習方法や集中しやすい環境などに応じた工夫も大切である。

授業の展開
 授業にあたっては、指導案を作成し、時間軸に沿って、活動内容・教員(メインとサブ)の分担・指示の出し方などを記載する。活動項目ごとに「人間関係形成」「情報活用」など、指導の観点を明確にし、教員同士で共有しておく。また、各生徒の指導計画を参照し、教科ごとの課題を把握し、集団学習の中でも、一人一人の生徒が課題達成に取り組めるように、適切な指導や支援(声かけ、助言、手を添えるなど、使用する道具の指示)ができるようにする。課題に対しては、脈絡なく突然、「やってみて」「書いてみて」などと生徒に言うのでなく、取り組む必然性がある状況や展開を設定する。

個別学習
 集団での授業よりも、教師と1対1でのきめ細かい指導が必要な課題については、個別の学習時間で対応する。色や形の認知、文字・言葉の読み書きや、数・時計・お金の計算、手・足・指など身体の操作性、やりとり・コミュニケーション・意図や感情の理解などである。

◆ 指導の工夫
視覚によるイメージを利用する
 授業のテーマや活動の内容は生徒に見えるところに提示しておき、「今何をやっているのか」わかるようにする。授業の展開や一連の手続きを踏む作業(調理・制作など)などは、紙芝居や番号付きのイラストを利用するなど、流れをイメージしやすくする。また、国語で物語の読解に取り組む際などに、文章テキストの学習の前に、同じ内容を絵本で読み聞かせるなどして、情景や話の展開をイメージさせる。

意図的・系統的に指導する
 定型発達の生徒が日常の中で自然に習得する概念(「多い・少ない」「重い・軽い」など)も、意図的・系統的に指導することが大切である。その際には、スモールステップを徹底し、わかりやいことから順番に学び、成功体験を積み重ねるようにする。「わかりやすい」とは、例えば、水や砂などの「量」の違いよりも、果物やおもちゃなどの個体の「数」の違いの方がわかりやすいし、「1個と2個」よりも「1個と10個」の違いの方がわかりやすいということである。

具体的な体験を通して学ぶ
 「数」「大・小」「長・短」「重いと軽い」などの概念を言葉から学ぶのは難しいため、具体物を利用して、生徒自身の感覚体験と結びつけて学ばせる工夫をする。

生徒の能力を引き出す
 障害のある生徒は特に、緊張状態にあると実力を発揮したり、考え・感情を人前で表現することに強い抵抗を感じることがある。教員は自分の用意した答えや理想の形に照らし合わせて、生徒の表現や独特の方法を批判して生徒の自信を奪ったりせずに、普段から生徒の話をよく聞き、受け止め、信頼関係を築き、生徒が自分自身を安心して表現できるような雰囲気を作ることが大切だ。他の生徒も含めた教室全体が、生徒それぞれの意見の発表や回答に対して、寛容で認め合えるような状態になるように、教員は日常的に気を配り指導する。間違えていたとしても、みんなと違う意見・表現だとしても、声に出していいのだと生徒が思える教室が良い。教員は生徒の様子や発言をよく観察し、発言や表現をよく拾いとり、褒める機会を失わずに、達成感や自己有用感を生徒が積み重ねられるようにする。成功体験の積み重ねが、新たな学習への意欲となり、主体的な学習態度につながると思われるから、具体的に「わかるようになったこと」「できるようになったこと」を生徒に伝え積極的に褒めるようにする。

◆ 指導の工夫(教材・教具)
 各生徒の学習上の困難を改善するために、一人一人の発達段階や特性にあった教具を使用することがある。「簡単に」「便利に」「楽しく」使用でき、生徒の学習意欲を刺激し、主体的な学習のきっかけとなるものが良い。

読みやすさを支援する
・品詞を色分けする、語の区切りに印をつけるなどして、文章を文字の羅列から、単語の区切りを見つけやすくする。
・たくさんある行の中から、今読むべき行に集中するために、紙をくりぬいて特定の行だけが見えるようなるシートを利用する。

書きやすさのための支援
・罫線・マス目などを用意して、文字を書く場所の目安を提示する。

◆ 指導の観点 キャリア発達に関わる指導の観点と授業で体験する活動との対応例
人間関係形成能力:順番を待つ、譲り合って使う、道具を貸し借りする、一緒に協力して作業する、一緒に遊ぶ。
情報活用能力:ルールや指示を聞いて(見て)理解する、作り方を読んで(見て)理解する、終了時刻や終了の指示がわかる。
将来設計能力:時計を見て終了時刻を意識する、落ちたりぶつけたりしないように体をコントロールする、次の人のために道具を元に戻す。
意思決定能力:遊具を選ぶ、じゃんけんで負けたら我慢して譲る、もっと使いたくても我慢してやめる、何を作るかを決める・誰のために作るかを決める。

◆ まとめ 感想・今後の学習課題
 特別支援教育の大きな目標は生徒の「自立」と「社会参加」、すなわち「生きる力」を育むことである。これは、「ひとりで何でもできる」ということではなくて、物的・人的な支援を受けながら自分の思いを実現することだ。活用できる社会資源を探したり、自分が必要としている支援や自分の感情(満足・不満など)を人に表現して伝えたり、提供された支援を(自分の思い通りの支援者・内容と少し違ったりしても)受け入れられる能力を培う必要がある。就労だけでなく、地域の作業所に通ったり入所施設で暮らすなど様々な可能性が考えられる。どのような場所においても、楽しく、落ち着いて、幸せに暮らしていけるように、学校生活においても、様々な環境・状況において色んな人と関わることで、生徒が自分らしく活動できる場を広げていきたい。

 特別支援学校の教員は、集団学習の中でも、生徒一人一人の状態や目標に応じて適切な支援を行うために、実態把握、計画、打ち合わせなど並々ならぬ準備・努力・工夫が必要な仕事であると感じた。今後は、幼稚園から高等部卒業に至るまでの系統的な指導の計画や、より具体的な授業内容・指導方法について学習を継続していく。また、実際の授業を見学して、どのように授業が展開され、教室内でどのような人間関係が展開されているか、教員が一人一人の生徒にどのように対応しているのか、生徒が意欲的に学習に取り組むためにどのような工夫がなされているのかなどを学んでいきたい。




参考資料
3月5日から3月20日『自閉症の僕が飛び跳ねる理由』『自閉症の僕が飛び跳ねる理由2』(角川文庫)
一人一人のものの感じ方(感覚・感情など)・思考のプロセスや物事の解釈の独自性について学ぶ。
指導者が見た目で子供の行動の奥にある理由や感情を決めつけたりしないことが大切である。

3月5日から3月20日『特別支援教育のための100冊』(創元社)
「障害」というものに対しての様々な立場からの様々な視点やアプローチがあることを知る。

3月5日から3月20日 『ビバ!インクルージョン』(現代書館)
二人の障害児の母が我が子をそれぞれ特別支援教育と通常教育に通わせた中で考えたこと、発見した課題など。
一人一人の生徒に対して、「障害児」という既存の知識の枠組みに当てはめて理解したり、今まで実施されてきたマニュアルなどに従って対処し続けることへの批判。
「定型発達」と比べて出来ないことをできるように努力するのではなくて、一人では出来ないままでも、適切な支援と環境により、その子なりのやり方で幸せに過ごせることを主張する。

4月20日から5月5日 『よくわかる特別支援教育』(ミネルヴァ書房) 特別支援教育の過程や実際の指導内容について。

5月11日から5月18日 『みんなのライフキャリア教育』(明治図書)
5月11日から5月18日 『教科の授業deライフキャリア教育』(明治図書)
日常生活の中で必要な「生きる力」を、授業の中でどう育むか。

5月18日から5月19日『特別支援学級を担当する方のための4ステップガイドブック』(北海道教育庁学校教育局特別支援教育課学校教育指導グループ )
一人一人の生徒の実態の把握、指導計画の作成、授業で使う教具の準備について。