カメラを片手に

新薬師寺と鏡神社から、山の辺の道・北コースⅡ

奈良の今朝は6.2℃と思ったよりは冷え込みは少なく晴れ間があったのだが、
11時過ぎに11.2℃を記録して気温は下がり出し、昼前から雲が北から押し寄せ
突然の雨、時雨と晴れを繰り返す不安定な天候になりました。
       12時半             14時
 

山の辺の道・奈良道の北コースの続き、前回は近鉄奈良から新薬師寺迄編で
「新薬師寺」は奈良時代8世紀官立創建の寺院だが、正史に記載がない。
平安時代末期「東大寺要録」で東大寺の末寺で747年に光明皇后が聖武天皇の
病気平癒を祈り新薬師寺を建て、七仏薬師像を造ったと、また別名「香薬寺」
とも呼ばれ、七堂伽藍と東西二基の塔があり440m四方の境内の大寺だった。
2020年9月26日に触れた「東大寺山堺四至図」でも香薬師との関連性など
     原図             書き起こし図(奥村2013)


諸説あり、定かでない不思議なお寺です。
平安末期に火災や災害などで食堂ともされる現在の本堂だけが残されている。
      
鎌倉時代初期の東門(重要文化財)、二脚門の棟門を改造、蟇股が珍しい
      2015.10.29

鎌倉時代の南門(重要文化財)、四脚門、切妻造
      2015.10.29

南門から境内へ、まず東側の鐘楼、鎌倉時代、重要文化財
袴腰の珍しい作例で、梵鐘も鎌倉時代、重要文化財です。
     

さて本堂、両脇の桜のシーズンはきれい、でも桜の紅葉は散り遅い。
奈良時代、桁行七間、梁行五間、入母屋造、本瓦葺、国宝で、
なだらかな屋根と簡素な造りが、今は小さなお寺には似合いますね。
室町時代の石燈篭もかわいいです。


本堂東側の閉まった扉が、不思議、ステンドグラス様です。
写り込む紅葉と青空なのですが・・・上手くいきません。
      

本堂東側寄り、香薬師堂を望む


薬師堂の紅葉は盛りです。

本堂へ入る壁脇に、会津八一の歌碑がある。
ちかづきて あふぎみれども みほとけの 
            みそなはすとも あらぬさびしさ
      

ただ残念なのは壁が修理されたこと、剥がれたままが良いのに・・・
西側から入れば、十二神将(11体は国宝)と真ん中にお薬師様が見え、
右端のインダラ(巳)さまがお出迎え下さいました
      HPより

ご本尊・薬師如来坐像、191cm、奈良時代後期~平安初期、国宝
ふくよかなお顔立ち、穏やかで力ず良さに癒されますね。
一周してお薬師さんに挨拶して、東側のパイプ椅子に座れば
・・・時間が過ぎ去ります。

西側の地蔵堂、鎌倉時代、入母屋造、重要文化財 写真なし

二月堂のお水取りを始められた「実忠和尚御歯塔」と言われている。
      

西の南側に石仏群

西南の隅にも石仏群が


そしてお隣の「鏡神社」屋根の吹き替え中です。
降ろされた瓦が、車に積み込まれています。

その「鏡神社」は遣唐使発遣の祈祷所たり、平城天皇御宇大同元年、
新薬師寺鎮守として奉祀せられしと
社殿は、1746年の春日大社式年遷宮時、第三殿を移設されたもの

さあこれからの安全をお祈りして、山の辺の道・北コースへ参ります。
 

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