毎年3月に行われる BYQ 公益財団法人 琵琶湖・淀川水質保全機構の研究助成成果報告会です。
今年度は昨年度から継続中の親水性細菌調査研究2件を含めて4件の研究助成が行われてますが、各発表者とも微細な研究対象組成を捉える手法の確立にご苦労が有るようです。
各発表の中でBYQの「琵琶湖・淀川流域における非特定源汚濁を対象とした検討」が中々面白く、「非特定源汚濁」とは個別の排出源を特定できない排出源によってもたらされる環境負荷を言い、ノンポイント汚染源とも言われてきましたが抑々汚染源が多岐に渡り特定出来ないので汚染現象が確認されても規制などが出来ない厄介な環境汚染で、地道な監視研究が欠かせない分野に成りますね。
一年ぶりに「BYQ・水質保全研究助成成果報告会」に来てます。
流域圏人口1718万人の飲料水を賄う琵琶湖・淀川水系の水質については、見た目だけで言えばほぼ1950年代の状態まで回復、流域の環境整備なども進みあと少しで都心近くでも泳げる河川が復活しそうですが、1950年代当時と大きく違うのが「残留医薬品」や「環境ホルモン」などPPCPs(日用品由来化学物質)に由来する水質の変化についてはまだまだ手つかずで、ごく微量で変化しやすい化学物質の挙動把握・分析と成ると、そもそも検出された化学物質が「人」由来の物質かの判定も難しく、その環境への影響はとなると、まだまだデータが不足している様で不確かな面は否めません。
平成21年度「水質保全研究助成」よりこの報告会も6回目、成果報告する研究者も手探りで何か自信無さげで頼りなかった初期の頃と違い、研究手法もより具体化、研究テーマもより明確で、成果報告会たる内容に成って来てます。
私は、午前中の有機物や病原性微生物に付いての研究成果発表はパス、午後からの化学性有害汚染物質の研究成果発表から参加しますが、基本的に研究者が研究者に対する成果発表会で、専門用語と化学式が続くのには閉口気味なんですが。
研究者と関係部署担当公務員が大半です。
当日の資料。発表のプレゼンが閉じられてるので、後日も資料として利用できます。
最後に主催者講評。