ニューヨークでの１２月２５日

　ニューヨークで初めて１２月２５日を迎えた。

　日本人にも１２月２５日はクリスマスデーとして広く認識されているが、こちらの１２月２５日は随分趣がちがった。
　当初、ニューヨークのクリスマスデーは街中で盛大にクリスマスのお祝いをするのかと勝手に想像していたが、全く違った。
　
　２４日の夜までは人々が街中に繰り出すのであるが、２５日法定休日（legal holiday）であり、デパート等街の主要なお店は一斉に休みになるのである。
　どうやら、１２月２５日は家族でゆっくり過ごすか、仲間内とホームパーティーをする日のようである。

　また、ニューヨークはユダヤ系の人(Jewish)がとても多いので、宗教上の理由から彼らがクリスマスデーを祝うことはなく、間違えて、ユダヤ系の人の人に「Merry Christmas」と声をかけると大変な失礼にあたると聞いた。
　自分のボスも含め、職場にもユダヤ系の人が多いのであるが、一人の同僚に聞いてみると、毎年１２月ごろに「ハヌカ祭」というものを行う。彼らは独自の暦をもっていて、ユダヤ暦キスレブ月の25日から８日間を「ハヌカ祭」でお祝いするそうである。毎年日にちが少しずつずれ、今年は12月11日からはじまったとのこと。８本の連なったろうそくをともし、金貨をかたどったチョコレートを飾って食べたりするらしいと聞いた。そう言われてみると、街中に８連のろうそく型のランプや金貨のチョコレートを飾っている店がかなりあった。
　
　今年はこのような事情をほとんど知らなかったので、２４日まで普通に仕事をして、２５日に家族サービスをしようと思っていたのであるが、あてが外れてしまった。どうりで職場の連中の多くが２４日からオフをとったり、早く帰宅していたわけである。
　唯一の救いは、２４日の夜、仕事帰りに家族と待ち合わせをしてマンハッタンのミッドタウンにあるロックフェラーセンターのクリスマスツリーを見に行ったことである。あまりの人の多さに圧倒されてすぐに退散することになったが、もしこれに行っていなければ、今年はクリスマス気分を全く味わうことができないところであった。
　
　
　
　
　

ニューヨークのラーメン その２ 一風堂ニューヨーク

　こちらに来て間もないころ、ニューヨークのラーメンはあまり美味しくないと書いた。
　
　先日、別件の用事でマンハッタンのやや南方のイーストビレッジを訪問した際、一風堂ニューヨーク店で食事をした。
　イーストビレッジはニューヨーク大学があり若者の街といった雰囲気で、とくに週末は夜遅くまでにぎわっており、日系のスーパーやレストランがマンハッタンでもっとも多く集まっているところと聞く。
　
　とんこつ（白）と明太子ご飯を注文。
　これが美味しいのである。
　ニューヨークに来てはじめて日本のラーメンを食べることができた！
　日本の一風堂でも食事をしたことがあるが、遜色なくおいしかったと言える。

　お客さんはほとんど現地の人なので、日本人が目に付いたのか、それとも小生がインパクトのある風貌なのか、お店の幹部のＳさんと少しお話する機会があった。
「やはり海外で勝負するならニューヨークでお店を出したかった。」
「２年前に開店したが、日本からは５人だけで乗り込み、立ち上げのときには、まさに休む間もなく記憶が飛ぶくらい働いた。」
　食材や調理法について日本とニューヨーク店の違いについてもお聞きすることができた。

　お店の雰囲気も、店員のみなさん元気よく掛け声を出していて活気にあふれていた。いいねえ。若い現地のの店員さんに「いらっしゃいませ。」「替え玉ですか。」などと日本語で話しかけられるのは違和感はあるが、なかなか楽しいものである。
　
　値段ははる（日本の倍近くの値段であろうか。）が、どうしても日本のラーメンが食べたくなった時には個人的には一番のお勧めである。

　独断でニューヨークＮｏ．1のラーメン店に認定！
　
　頑張れ一風堂！
　経営の難しいニューヨークではあるが、いつまでも頑張ってほしいものである。

松井秀喜選手の移籍について

　個人的には残念なことではあるが、ワールドシリーズ直後のヤンキース側に独占交渉権のある期間で残留交渉がきちんと行われなかった時点で松井選手の移籍の可能性は相当高いと予想していた。
　
　過去４年間のうち２年間をけがで完全には働けなかった選手に対して、好条件での再契約はできないというのが、ヤンキース首脳の本音なのだと思う。再び守備につけばケガのリスクを負うことになるという判断もよくわかる。
　個人的には、来年もヤンキースの一員として活躍する松井選手を応援しに行きたかったが、彼が守備に復帰したいという希望を最優先させるのであれば、今回のエンジェルスへの移籍は不可避のものであったと思う。

　唯一不愉快なことは、かのキャッシュマンＧＭが松井選手のプライドを傷つける物言い、すなわち、「ＤＨとしてしか評価しない」をマスコミに再三繰り返したことである。松井選手側との交渉の席で、チームの方針としてＤＨとしてのみ起用する方針であることを言うことはある意味理にかなっており理解できる。しかし、松井選手のこの7年間のチームへの貢献を本当に認めているのであれば、マスコミには少なくとも交渉終了まではノーコメントにすべきであったと思う。
　ニューヨークでは、松井選手のエンジェルスへの移籍が決まったとたん、キャッシュマンＧＭへの抗議が相次いだという。たとえ契約社会のアメリカにおいても、人としても礼儀はわきまえるべきとの良識が働いたと思いたい。
　
　今回の移籍はやはり必然と言えよう。
　古来「サムライ」はたとえ主君であっても器にあらぬものは斬ってもよいとされてきた。松井選手の新たな旅立ちを心から応援したい。

ニューヨークでの散髪

　こちらに来てもうすぐ３カ月。さすがに無精者でも、そろそろ髪の毛が伸びてきて気になるころ。
　インターネットで検索したところ、ニューヨークの美容師、理容師の人たちの技術、サービスは日本のそれよりも明らかに劣っているので注意すべしという情報ばかりである。中には悲惨な報告も多数あり。
　こちらに在住の日本人女性に聞いたところ、美容院は絶対に日系にするほうがよいとのこと。　しかし、こちらの日系の美容院の値段は高い！インターネットで検索したところ、マンハッタンであれば男性でもカットで５０ドル以上かかるところが多いようである。さらに、髪の毛を切ってもらった人と、シャンプーをしてもらった人にそれぞれチップも渡す習慣らしい。子供の時から安価の理容院で髪の毛を切ってもらってきた人間としては、散髪にそんなに大金をかける気には到底なれない。ましてや、今は日本よりも大幅給料ダウンの身である。サポートしてもらっている人たちのためにも贅沢はできないのである。
　下の息子も前髪が目にかかってきている。

　私の独断で、妻に家族全員（あたりまえだが妻を除く！）の散髪を依頼することにした。
　しかし、日本では妻は子供たちの散髪はしていたようであるが、散髪用のはさみをこちらに送らなかったとのこと。この週末は、散髪用のはさみを探しに行くことになったが、なかなかはさみが見つからない。いろいろ回って、ミッドタウンの老舗デパートMacy'sの近くにある「Ｋマート」というディスカウントショップでついに見つけたのが、散髪用のバリカン（こちらではHair Cut Kitなどというもっともらしい名前がついている）である。（写真参照）小さなはさみ等も同封されていて価格は１５ドルから２０ドル程度と安い。結局、妻所望の散髪用の「すきばさみ」を見つけられなかったため、これを購入し帰宅。
　さすがにいきなり妻にバリカンで刈られる勇気がない私の心の中を子供たちに見透かされ、さんざんにからかわれたが、結局、息子が「先陣」を努めることを了承した。息子は無事大役！？を終えた。あっぱれ！これがなかなかうまいのである。今回は妻のことを少し見直した。
　わたくしも清水の舞台から飛び降りる覚悟で、経費節減のため、ついに妻のバリカンの軍門に下ることになった。
　結果は、これが結構うまいのである。まあ、もともとくせ毛であるから少しぐらい歪んでいてもわからないとは口が裂けても言えないが・・・。
　ニューヨークにいる間は妻に髪の毛を切ってもらうことになりそうである。

ニューヨークはやはり寒い！

　数日前から寒くなってきていたが、昨夜（こちらの時間で１２月１８日）から、雪が降り積もり本格的な冬を迎えたようだ。
　現地の人曰く、本格的な寒さは１月、２月らしいが、我々にとって日中ですら摂氏０度以下というのは相当きつい。
　家族はまたまた順次風邪をひいていたものの、今朝本格的に降り積もる雪をみた子供たちは雪で遊ぶと言ってきかない。風邪で完全にダウンの妻の反対を押し切って、子供たちに強引に連れられて雪遊びに出かけた。
　我々の自宅のある三重県と違って、雪が降っても日中でも気温が０℃前後にしか上がらないため雪が溶けない。このため、雪はサラサラしていて、雪の中に飛び込んでもあまり濡れないので楽しい。
　９歳の娘は、「この雪は三重県では経験できないね。ニューヨークにもいいところがあるね。」と笑顔を見せてくれた。７歳なったばかりの息子は、雪の塊を投げつけてケラケラ笑っている。やはり雪遊びは楽しいものである。近くにいた現地の人たちは、斜面を利用して雪ぞり遊びをしていた。

　しかしながら、とにかく寒い！　手袋なしでは、手が凍りそうになるといったらわかっていただけるであろうか。手袋をしても手がつめたくなってくる。ニューヨーカー曰く、この程度は序の口とのことであるが・・・。

　写真は昨夜アパートの窓から見た景色。一面の雪景色であった。窓にはつららも！　
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