腫瘍内科医一家のニューヨーク滞在記

ニューヨーク研究留学中での出来事を感想を交えてメモ代わりにつづります。

フラッシング訪問

2010年08月31日 10時17分20秒 | 日記
 日曜日に、家族そろってニューヨーク市のクイーンス地区のフラッシングに出かけた。

 先日、家族が、一時帰国から戻ってきた際にJFK空港からタクシーに乗ったのであるが、そのときの運転手さんがウクライナ移民のお爺さんで40年来フラッシングに住んでおられるとのこと。この運転手さんは日本びいきとのことで、道中妙に話が弾んだ。
 この運転手さんから、この辺りは40-50年前までは日本人居住区があったが、日本人が裕福になり他の地区に徐々に移っていった後は、中国人と韓国人の方の居住区となったと聞いた。この間の街の変遷を感慨深そうに語っておられた。
 フラッシング界隈には、メッツの本拠地シティフィールドUSオープンテニスの会場もあるのであるが、一般的には中国、韓国系のコミュニティとして有名である。
 
 フラッシングの中心地は地下鉄の7番線の終点に位置するのであるが、駅をおりたとたん、中国語の看板とハングル文字の看板が混在しており、ここがニューヨークである事を一瞬忘れさせる。駅を少し歩くと、デパートのメイシーズの支店もあり、アジア系の方にはなかなか便利で住みやすい町なのであろう。マンハッタンのチャイナタウンと比較すると、街はきれいであり、比較的新しいチャイナタウンである事が伺えた。駅から数分歩くと、きれいな新築のアパートが何軒も建設されていて、改めてチャイナパワーを見せつけられた気がした。
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 しばらく歩いていて日本人を全く見かけないことに気づいた。

 フラッシングモールという、韓国系と思われるショッピングモールを目指した。途中、道に迷って、韓国人と思われる若いカップルに道を尋ねたのだが、とても親切な方で感激した。ここでのお目当ては、日本の百均ショップと同じ品物が置いてあるという噂の「ばんざい」というお店である。店の看板にも日本語で「ばんざい」との表示があったが、店に入るなり経営が日系でないことは一目瞭然であった。このあたりは御愛嬌。
 日本の百均と同じもの(表示も日本語そのまま!)が置いてって驚かされたが、値段は99セントだけでなく、1ドル99セントや2ドル99セントのものも多く、日本の百均ショップより割高であった。
 率直に言って、このモールのセンスは、日本でいうところろのひと昔どころかふた昔前?のものに感じられた。
 メインストリートを歩く人たちの中に、高級ブランドのカバンを持った若い女性も結構見かけたのであるが、服装のセンスが鞄とどうもあっておらず、これまた一昔前の日本の田舎の雰囲気であった。(雰囲気をリアルに伝えているだけで決して悪意はありません。)
 ふと、韓国ドラマの「冬のソナタ」を数年前、医局旅行の際に大ファンである先輩の50代の先生に無理やり見せられた事を思い出した。筋書きや雰囲気が日本の一昔前のドラマのようであったことが印象に残っている。あるテレビ局の方から、日本のマスコミ、某大手広告代理店が「韓流ブーム」なるものを「意図的」に仕掛けていると聞いたことがあるが、とくに年配の方々にとってはある種の懐かしさがヒットの要因となっているのかもしれない。世代が違うためか、私の趣味には合わないようである。
   
 道中、人づてにおいしいと聞いていた、「南翔小龍包」という中華料理のお店で小龍包を購入した。子供たちは口に合ったらしく、帰りがけさらに追加購入した。
 始めて訪れた時は無愛想だった店のおじさんが、二回目を購入しにいったときに、「美味しかったのでもう一度買いに来た。」と声をかけると、そのおじさんとお店のお姉さんが素敵な笑顔を見せてくれた。人見知りするシャイなところも、一昔前の日本?のような気がして微笑ましい。
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 子供と私にとっては、フラッシングはとても楽しいところであった。清潔好き?の妻には、それほどでもなかったのが少し残念であった。(苦笑)

最近のお気に入り

2010年08月26日 12時07分52秒 | 日記
 最近、朝の出勤途中の地下鉄の駅で、気になる広告がある。
 
 ハイネケンの広告である。
 もともと、外国製のビールの中では、苦味がなくすっきりした飲み味のHEINEKENを好んで飲んでいたが、「ビール」に対してこのキャッチコピーを使うとは洒落が利いていてイケている。
 
Charisma.
You can't buy it.
You can't make it.
And you sure can't fake it.

 
 しかし、特定の人物に対して、軽々しくこの「危険」と背中合わせの言葉を使用する昨今の風潮は明らかな誤りであろう。
  
 

 
 
 
 

家族がNYに戻ってきた。

2010年08月17日 14時46分48秒 | 日記
 8月10日に家族が一時帰国から戻ってきた。

 JFK空港に迎えにいくと、長旅のためかぐったりした表情の家族。
 妻は一時帰国の間に、ストレスから解放されていたのか元の体重に戻ったことが一目でわかった...。家族は、やっぱり日本の家の方がいいと口々に言う。
 やはり外国生活は、家族には相当のストレスとなっていたようだ。

 仕事は山ほどあるがライフワークバランスをとらないと、家庭が崩壊してしまいかねないと思っていたのだが・・・。
 今日は帰宅が深夜になってしまった。ヤバい。

 遅くなってしまったのは、担当のテクニシャンの人が昼前!にしか来なかったため、自分の実験用の検体が昼過ぎまでもらえなかったのが原因である。彼らにも上司からの指示で別の持ち分があるため、自分だけで実験を開始するわけにはいかない。朝8時から職場にいる自分としては、歯がゆいが仕方ない。別のことをしながら、待つしかない。数週間前に一度、早く来るように申し入れたのだが、しばらくするとまたもやこの有様である。

 今の職場は数年間だけの「居候」のような身である。
 サッカーでいえば「アウェー」での戦いである。
 アウェーでも試合に勝てるようになりたいものだ。 

ゆっくりと大きな声で。

2010年08月13日 13時01分10秒 | 日記
 月曜日に大先生の指示で、これまでのデータを発表することになった。
 
 大先生、ボス、中間管理職?の上司という少人数を前にしてのプレゼンテーションであったが、途中、大御所の先生から、
 「私は耳がよくないから、お前が言っていることが聞き取れない。よいデータは、よいプレゼンテーションで行われなければならない。Dr.○○○, speak more slowly, louder! 地声でカーネギーホールに響きわたるぐらいの声を出せるように発声練習をしなさい。」
 と注意された。趣味は、研究と、クラシックがほんの少しと公言されている人らしい独特の物言いである。

 われわれ日本人の発音の矯正には限界がある。ネイティブに理解してもらえる英語を話すためには、ゆっくりと大きな声で話す必要があるのだろう。たしかに、流暢な英語は無理でも、せめて通じる英語(working English)を使わないといけない。有難い助言である。

 データの一字一句を確認され、細かいところまで質問され、気が付いたら2時間近く経過していた。去り際に再び、「今日は面白かった。Dr.○○○, speak more slowly, louder!」と繰り返されるのを聞いて、ボスと上司に大笑いされてしまった。 
 まじめに仕事をしていても、どこかにユーモアの心があることは素敵なことだと思う。

 
 このような人物に対して「嘘やはったり」をかまして利用するような「プライド」がない人間にだけはなりたくないと改めて思った...。
 

ヤンキースとメッツ 

2010年08月08日 11時20分22秒 | 日記
 両球団の本拠地は、それぞれブロンクスのヤンキースラジアムとクイーンスのメッツの本拠地シティーフィールド。
 両球場とも最近新しくできたばかりで、とてもきれいである。しかし、いかんせん料金がめちゃくちゃ高い。一階の内野席だと一人2万円以上もして、とても手が出ない。

 地元紙によると、ニューヨーカーの36%がヤンキースファンで、26%がメッツファンとのこと。
 しかし、ミッドタウンにあるヤンキースショップとメッツショップにいくと、人気の差は歴然。観客動員数でも相当差があると感じた。

 両球場の客層もかなり異なる印象をうけた。
 個人的な感覚では、ヤンキースタジアムのファンは、日本で言うと巨人というよりは、むしろ、阪神ファンに近い印象。かなり激しい。3階席等の安い客席だと、激しい野次が飛ぶ。
 メッツファンは、ヤクルトファンや横浜ファンに近いか。球場には家族連れがかなり多い印象を受けた。安い席でも、家族連れが多く、ファンも穏やか。

 今年は、ヤンキースから松井選手が抜けてしまい、一方のメッツには巨人から移籍した高橋投手とヤクルトから移籍した五十嵐投手がいる。高橋投手は最近は先発をまかされる事も多く、かなり健闘している。
 
 ちなみに職場の上司は、ニューヨーク生まれで、メッツファンだという。
 でも、日本へのお土産にメッツグッズだとあまり喜ばれないかな。
 現時点では息子は、ヤンキースのキャップを好んでかぶっている。
 家族がもどてきたら、一度シティーフィールドにも行ってみたい。