腫瘍内科医一家のニューヨーク滞在記

ニューヨーク研究留学中での出来事を感想を交えてメモ代わりにつづります。

犬好きのニューヨーカー

2010年04月30日 17時12分41秒 | 日記
 最近、時々仕事が遅くなる時がある。
 
 平日の夜12時前にマンハッタンのアッパーイースト68丁目と1番街にある職場を出て帰宅した。外国だから、夜は気をつけないと行けないと思って少し注意をして地下鉄の駅まで歩いていたところ、面白いことに、こんな夜遅くにジャージ姿で犬の散歩をしている住民を多数見かけた。もちろん油断してはいけないが、夜遅くてもこのあたりは基本的には安全そうである。地下鉄もルーズベルト島まで一駅だが、乗客も結構多く、車内の椅子はほぼ満席だった。
 
 ニューヨーカーには犬を飼っている人が多いと聞く。

 お金持ちや時間に余裕のない人のために、飼い主の代わりに犬の散歩をする「ドッグウォーカー」となる職業がある。見分け方は簡単、一人で5匹も6匹もの犬を連れて散歩をしているからである。住んでいるアパートの掲示板にも、ドッグウォーカー張り紙があった。
 
 最近、娘が犬が飼いたいといい出した。妻によると1年ぐらい前から飼いたい言っているそうであるが、私に直接言うのは初めてである。勿論、今は無理であるが、子供の心の情緒を育むには動物を大切に飼うのは、とてもいいことのように思う。
 
 そういえば、先輩の先生によると欧米には「アニマルセラピー」と言って、犬等のペットが心の病を持った人に効果的な場合があり、一つの分野として確立しているとのことである。
 

娘が10歳に

2010年04月23日 13時45分17秒 | 日記
 4月21日は娘の誕生日である。
 今年で10歳になる。
 6月で結婚して11年。早いものである。

 昨夜家に帰ってからデジカメから画像をパソコンに取り込んでいるときに、夕方、妻と子供たち二人でささやかなお誕生会をしていたときの写真が残されていた。その中に、妻が10歳を迎える娘におくった手紙の写真もあった。
 
 やさしく、思いやりがあり、素敵な人間になってほしい。
 そして、器の大きい人間に。
 
 私も全く同感である。 

 
 写真は、先週、ヤンキース対エンジェルスを見に行ったヤンキースタジアム。
 試合中の写真は残念ながらブログに載せることはことはできず。
 約束通り、子供たちに赤いユニフォームを着た松井選手を見せてあげることができた。
 今や敵になった松井選手に、ニューヨークのファンは打席ごとに暖かい拍手と声援を送っていたのには本当に感激した。
  

Chance favours the prepared mind.

2010年04月20日 22時27分00秒 | 日記
 今朝、職場のフロアーで一人でコーヒーを飲んでいると、背後に人影がした。
 
 「Oh, Dr.○○○. How are you?」とお決まりのフレーズで問いかけられたので、
  おもわず「今の自分の科学に満足はしていない。」と答えてしまった。
  また、いらんことを言ってしまった。
 
 「Chance favours the prepared mind.」という言葉を知っているかと聞かれた。
  その後の会話で何度となく「Patience, Chance, Prepared.」とのキーフレーズが出てきた。

 もちろん、その言葉を知っている。
 ルイ パスツールの有名な言葉である。
 高校時代、英語の学習の際にこのフレーズを訳した事があることを思い出した。
 
 既に故人であるが、わたしの親戚に日本にフランス文学を導入した人がいる。
 学会でのフランス人学者は、プライドが高くはっきりものをいう人が多い印象があるので、少し近寄りがたい雰囲気があるが優秀な人も多く学ぶところは多い。趣味と教養でフランスについて学ぶのも悪くない。

 三十代後半になってもいまだ学生のように教えられている。
 明日で娘は10歳になるというのに、いまだ、紳士とはほど遠いのである。

 写真は2月に訪れたブルックリンブリッジ。

週末子供たちとMoMAへ

2010年04月12日 11時31分28秒 | 日記
 先週は、突然、なんと32℃まで上昇した日があったかと思うと、再び、日中の気温が10度を切ったりと寒暖差が激しく驚かされる。

 日曜日、久しぶりに子供たちとゆっくり遊んだ。
 子供のリクエストは、シャボン玉!である。
 
 たまたま、子供の学校のプールに必要とのことでビーチサンダルを買いに行ったときに、お店のレジ近くにシャボン玉があり、上の娘にせがまれて購入することになった。
 昨日、今日と、イーストリバー沿いにマンハッタンを眺めながらシャボン玉で遊んだ。
 シャボン玉で遊ぶにしては娘と息子は大きすぎるようにも思ったが、二人とも大喜びであった。
 
 自分としては、こちらの美術館巡りがしたくて仕方ないので、子供二人をそそのかして(!?)、ミッドタウンにあるMoMA(The Musium of Modern Art)へ出かけた。
  
 MoMAでは、現在、Tim Burtonの個展が開催中で、氏の描くモンスターが何とも可愛らしかった。なぜか、下の息子は大喜びで、上の娘は気持ち悪がっていたのが可笑しかった。個人的には、ジョニーデップ主演の映画「シザーハンズ」(1990年)で氏のことを初めて知り、独特の作風で注目していた。
 
 MoMAには、ピカソの作品が多数展示されていたが、やはり、自分が子供の時に感じた印象
と同様、子供たちには「下手な」絵に映ったらしい。「こんな絵の何がいいの。」と、という子供たちにうまく説明する言葉が浮かばない。せいぜい、「ピカソは普通の絵をかいたら抜群にうまいけど、自分の独自の世界として、あえてこのような絵の描き方をしているんだよ。」というのがやっと。

 個人的には、ゴッホの晩年の代表作とされる「The starry night」には、何とも言えない「怖さ」を感じ文字通り圧倒された。今度は一人でゆっくり見に行きたい。

 子供たちの感性になんらかの刺激を与えてくれたと信じたい。
 

ルーズベルト島の桜

2010年04月05日 13時27分06秒 | 日記
 アメリカで桜と言えば、歴史的に日米友好の証として日本から贈られた話が広く知られるワシントンがあまりに有名であるが、ニューヨークにも小規模ながら桜並木が存在する。 

 現在住んでいるルーズベルト島の南西部にちょっとした桜並木があり、今日、家族を少し歩いてみた。 先日記したように3月から8月末までマンハッタンと島をむすぶトラム(日本で言うケーブルカー)が改修工事中のため、例年より人が少ない、とシートを敷いて「お花見中」のアメリカ人に教えてもらった。
 島からイーストリバー沿いにマンハッタンに東側にある国連ビルを背景にした桜並木というのも悪くない。

 少し日本が恋しくなった。 
 
 写真の右手奥に見える白い建物が国連本部