6.“コロナ禍”における“
不条理” カミユ
カミュの著作は「不条理」という概念によって特徴付けられている。カミュの言う不条理とは、
明晰な理性を保ったまま世界に対峙するときに現れる不合理性のことであり、
そのような不条理な運命を目をそむけず見つめ続ける態度が「反抗」と呼ばれる。
そして人間性を脅かすものに対する反抗の態度が人々の間で連帯を生むとされる。
カミュの文学的営為は、病気、死、災禍、殺人、テロ、戦争、全体主義など、人間を襲う不条理な暴力との闘いだった。
それに対して、彼は一貫してキリスト教や左翼革命思想のような上位審級を拒否し、超越的価値に依存することなく、人間の地平にとどまって生の意味を探しもとめた。
彼は「父」としての「神」も、その代理人としての「歴史」も拒否した。
HAUSER - Song from a Secret Garden
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