
(昨日の続きです)
加賀海岸は、江戸時代から製塩業のため燃料となる海岸林の伐採が進み、明治を迎える頃には、不毛な砂丘が広がっていたそうです。地域の人々は塩害や飛砂の害に苦しめられました。そこで地域の人々による植林が進められました。明治44年からは、国の支援で海岸砂防事業が昭和11年まで推進され、現在の緑豊かで広大なクロマツの砂防林が形成されたそうです(上の写真です)。
ところが近年、松くい虫によって数多くのクロマツが食害を受け枯死していくという危機に見舞われるようになりました。現在、国、県、市、環境市民団体により、虫害に強い樹種の育成や、植生の多様化、松くい虫の天敵となる野鳥の保護などの様々な取り組みが進められています(下の写真です)。今回の見学会では、そうした取り組みの現場にも足を運んできました。
