博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

脱原発社会の考察 2

2011年04月20日 | 環境・エネルギー
昨日の原発に依存する社会の特性を考えると、
原発に依存しない社会とは以下のような社会になるでしょう。

1点目:電力需要の年間・日内のピークを低減させる
 この課題については既に多くの有識者が指摘しているので私が繰り返す必要も無いでしょう。電力消費の高い時間帯の電気料金を引き上げれば、市場メカニズムで自然と消費が抑制され極端なピークが形成されにくくなるという考え方です。もちろん時間帯別電気料金引き上げは今の消費者感情では受け入れられない可能性も高いので(東電を儲けさせるのはおかしいと思う人も多いでしょう)、引き上げ分は税金として国が徴収し復興にあてるなどの提案も公表されています(池田信夫氏の「電力消費税論」など)。病院や老人ホームなどは引き上げを免除するなどの措置も提案されています。
 学習院大学の鈴木亘教授はこうした措置だけで原発は不要になるとまで指摘しています。

鈴木教授の論説はこちらをお読み下さい ⇒ http://synodos.livedoor.biz/archives/1720131.html#more

 鈴木教授のおっしゃるように本当に原発が不要になるかどうかは私には判断できません。しかし、ピーク対応のために大型発電所の増設を繰り返してきた電力会社のこれまでの歴史を見ると説得力はあります。

2点目:電力資源の中東依存度を下げる
 これは簡単ではありません。直ぐに出来そうなことは地熱発電の拡大や北米などからの非在来型天然ガス輸入の拡大等でしょうか。非在来型天然ガスはCBM(コールベッドメタン)の形であれば、北海道の旧炭田などで開発できる可能性もあります。

3点目:都市に「エネルギー自給島」を作る
 これは1月に私がこのブログで書いたことです。大型燃料電池や小規模水力などで、災害時に都市の一定区域にエネルギーが自給できる「島」を作るという構想を書きました。災害時だけでなく、100%自給でなければ常時一定量の電力を生産できる体制も可能かもしれません。 例えば東京23区でしたら各区に清掃工場があります。ここでは一般廃棄物を燃やした廃熱で温水プールやスポーツ施設を運営している所もあります。廃熱での発電はもちろん十分に可能です。ただし廃棄物発電の弱点は燃料になる廃棄物の供給が不安定であることです。不足した場合に遠距離からガソリンを消費して自動車で廃棄物を運搬してくるというのでは本末転倒です。しかし23区内の清掃工場の中から排出量の多い拠点工場を選んで、そこで発電するのであれば効率は維持できるかもしれません。
 加えて大都市のヒートアイランド現象の抑制も併せて必要ですね。

4点目:節電・省エネの徹底 乾いた雑巾をさらに絞る。

 こういった所でしょうか。他にもたくさんあるでしょう。多くの人の知恵を集めることが何よりも大事だと思います。

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1 コメント

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初めまして (ガンガンガン速)
2011-04-20 10:49:51
日本の未来には、原発が廃止されていることを願います。
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