日本映画専門チャンネルで勝新太郎主演「悪名」シリーズがそろそろ終わるか?
と思ったら「兵隊やくざ」シリーズが始まった。
この頃は「座頭市」シリーズもやってたので、
勝新太郎は同時期に己の代表作シリーズ三本を演じていた事になる。
如何に映画全盛期、
この手の作品は今で言うとVシネマ的な扱いとは云えこれは凄いですな。
反対に勝プロとして独立してから(石原裕次郎と違って体よく追い出された感も)
本数はガクッっと減り、
その後はテレビでの「座頭市」シリーズ、
そして問題作「警視-K」で倒産させちゃうんだけど。
まぁ、そんな後の貫禄のみの勝新太郎しか知らない、きっどさんだけど、
本当の全盛期の本作。
勝新太郎演じる、元やくざで、喧嘩がめちゃくちゃ喧嘩の強い新兵の大宮と、名優田村高廣演じるインテリ古参兵、有田上等兵殿の話。
軍隊なので、すぐにビンタ(今のビンタと違ってナックルパート)
今ならビンタなんかしたらパワハラどころの騒ぎではないが、
当時は合法的、いや比較的軽い制裁で、
現代のサラリーマン社会なら
「これから気を付けろよ」と肩を叩くくらいのレベル。
(これでもパワハラかな?)
だからこの程度では勝新演じる大宮二等兵はキレない(むしろ殴った方が痛い)
それ以上理不尽な事をされると軍隊の上下関係を無視して暴れる暴れる!
それをインテリ有田上等兵殿の知恵で上手いこと誤魔化していくんですな。
そして最後は脱走と。
この後「続兵隊やくざ」「新兵隊やくざ」と続けてみたけど、
脱走成功した筈が、また部隊に戻され、暴れて、最後はまた脱走、
のループ。
とっくの昔に銃殺されてそうだけど、何故かほとんどに御咎めなしと。
自民党サポーターズクラブに入ったりしてるネトウヨが見たら激怒しそうな一品。
かと言って、綺麗事サヨ系が見たら卒倒しそうなバイオレンスばかり、
じゃあいったい誰が観るねん?