【改題】ひとり公論(IT公論)

アラフィフとなりIT土方卒業したのでタイトル変更しました
こちらはどちらかといえば再録中心

定常的な作業の才能

2008-06-07 06:47:27 | メルマガ移行
僕がこのギョーカイ、そしてビジネス・シーンに身をおいてからだいぶ時間が経つわけだが、ひとつわかったことがある。法則めいたこと、というか。

※ふだんは「オイラ」というコトバを日常的に使っているのだが、こういう「公のブログ」においてはあまりにそぐわないコトバ使いなのかもしれないと思い直し、自主規制中

それは、「いろいろ忙しくて」とか「ばたばたして」とか言い訳をしながら定常的な作業を怠る人間は、忙しくなくなっても定常的な作業は結局、しない。

そういうヤツは、どこまでもどこまでも言い訳を見つけることに長けている。だいたい次に言い出すのが「オレにはそういうの(定常的な作業)は向いてない」とか、そういうこと。
まるでオレにクリエイティブの香りあふれる仕事をやらせてくれれば。。(デカい仕事するのに!)といわんばかりだ。

そもそも定常的な作業の「才能がない」ことに気付いていない。あるいは気付いていても目を背けている。

ビジネス・シーンにおいて定常的な作業の才能がないのは致命的だ。なぜなら、いわゆる「仕事」とは、クリエイティブの香りがしようがしまいが9割方、定常的作業のパーツの組み合わせで構成されているからだ。

ところで、そういう「言い訳クン」にためしに、クリエイティブが軽く香るような仕事を与えてやるとどうなるか?
また「いろいろ忙しくて」とか「ばたばたして」という状態に戻るだけだ。

軽く負荷を与えただけでぶーたら文句いって、それなりの成果もあげないヤツにでっかい仕事なんか任せられるわきゃないだろう。


このギョーカイのエンジニアが喜びそうな、トレンドの技術を上っ面だけ駆使した開発プロジェクトであっても、新技術のR&DであってもWBSにおとしてみれば「作業」の集合体だ。そこにはたとえば外注のケツをたたいて使うとか、メーカーに対して値切るとか、そういう泥臭い仕事も含まれてくる。
(そして、どのような開発プロジェクトであっても、インフラのタスクは常に泥臭い)


僕は、プロジェクトの一員のときであっても、運用フェーズであっても、結局は定常的作業を愚直に、穴なくこなすことでカネをもらっていると思う。一瞬のひらめきとか、「才能」(偽の)でカネをもらっているわけではない。すべては過去からの積み重ねだ。
それが僕の存在意義だとすら、最近思ってるけど。

その愚直さが、クリエイティブが香る仕事につながってゆくことも、ある。(つながらないことも多々ある)

このギョーカイで仕事していくうえで、大事なのは「信頼」。信頼を得るためには、誠実に仕事をすること。誠実に仕事をしていることをアピールするのに手っ取り早いのは、定常的作業を愚直にこなすこと。
と、信じて疑っていない。から、続けている。

特に、フリーのエンジニアに求められるのは実はそこだと思う。
一連の仕事のうち華々しいところはプロパにやらせとけば、いいんだよ。