【改題】ひとり公論(IT公論)

アラフィフとなりIT土方卒業したのでタイトル変更しました
こちらはどちらかといえば再録中心

[IT土方]運用管理ツールのブローシャ

2007-09-02 08:25:30 | IT土方(「ITセコム」 運用について)
7、8年ぶりに運用管理ツールのブローシャをじっくり見たんだよ。(メーカは特に名を秘す)
見事なまでに進歩してねーな、という印象。

どうやら、管理なり監視できる「こと」は、以前と比べて増えているらしいが。。
こういうツールのキモは、「設計」だぞ。いや、「設計しやすさ」とでもいおうか。

そのツールで何ができるか、なんて、ほっとんど意味はねーんだよ。
あれも管理できる、これもできる、なんて、バラ色の運用管理、みたいなことをばんばん書きやがって。。
それが、変わってねー、っていうこと。

こういうツールって運用の現場の生の声をフィードバックしてんのか?
こういうツールってどれだけ設計構築に工数かかるか、わかってんのか? いや、開発する側はわかってんだろうなあ。。 わかってて、黙ってる。

これほどイニシャルコストがかかるツールも珍しい。そして、そのコストがこれほどまでに軽視され、削られ、サイアクの品質のままにカットオーバされ、大迷惑になるツールも珍しいだろ。アタリマエだ、設計に工数かけねーんだから。

それとさあ、もうひとつのキモは、ツールそのものの維持管理だよな。パラメータチューニングとかさ、ノードが増えてときの対応とか、日々変わってゆく管理・監視要件の変更への対応とか。

そういう変更に、まったく柔軟に対応できん。

維持管理に必要なのは、ドキュメント! 運用管理ツールのドキュメントというのはロクなもんが残らん。

このあたりは、ベンダは知らん振りできるからな。「自分たちはこれだけのことができるツールを開発しましたが、あとは知りません」と。


とにかくさ、運用管理ツールとは「システム」そのものなんだ。インフラに組み込まれる管理「システム」。
と、いうことは、要件定義~設計~構築~運用という一連のライフサイクルをあたりまえのように通過させなきゃいけないんだよ。
でも、やらない。。 上層部は、エンジニアリングなしで、いれればなんとかなると思ってやがるからな。。 話戻すと、ブローシャーの書き方が悪いんだよ!


それとなあ、もっと腹立つのが。。「ITILに準拠」ってなんだよ!
たまたまトレンドだからってそのキーワード盛り込めばちょっとは売上げが上がると思ってからに。

ITILに準拠するのはツールじゃねんだよ! ツール依存じゃなくて、運用の現場そのものを改革するの! そして、上層部がやるんだよ、それを!
逃げんじゃねーよ。まずその泥臭いところからやるんだよ。ツールを入れるのはその後の話だ。
たかが運用管理ツールが運用の現場を劇的に変えるわきゃねーだろ!!


SAP R/3が企業の業務システムを劇的に変えたか? トレンドだからって軽い気持ちでツール導入して、既存の業務フロー、「抵抗勢力」の反対にあって業務がぐちゃぐちゃになった会社を知ってるぞ?

ただ漫然と、エンジニアリングを考えずに導入して、未だ苦しんでいる企業はたくさんあるんだよ。(自業自得で、ザマミロだけどな。。)


そんなに売りたいんだったらベンダ自身がコンサルで入って設計構築して運用引継ぎまでやれよ。破格値で。
売った途端に逃げ腰にならねーで、それぐらい腹くくって売れよ。