スティーブ・マックイーンの「ゲッタウェイ」(Getaway 1972)のラストシーンで主人公ドク・マッコイとキャロルがメキシコへ逃げる時に乗っていた廃品回収のトラック。
これも製作を始めて完成まで5年以上かかってしまった。休んでた期間の方がずっと長いが。
これはAMTのキットを使った。かなり前にどこかのモデル雑誌にこのトラックの作例投稿があったと思うが、それを見て刺激を受けて製作を始めた。
そのまま作っても面白くないのでボコボコのポンコツ状態に改造して積荷まで作りこんでみた。ボディの変形は熱して思いの形にした。後でパーツが合わなくなるような変形では困るのでそこを考慮して手加減したのが難しかった。あと映画に出てくるトラックはキットと違いリアウインドウが狭いスタンダードタイプなのでここは作りこんだ。フロントグリルもそのままでは中のラジエーターが見えないので薄く削りこんで覗けるようにした。
ホイールは他のキットから鉄チンホイールを流用しそれに合わせたタイヤを使用した。
ダメージのキズと表記の文字はデカール。資料が映画のみなのでリアの文字の判明にとても時間がかかった。”We dispose of Everything”とある。
積荷の建築資材?(映画ではそう言っている)はドラム缶以外は作りこみ。1/25となるとちょうど合う物がみつけられなかった。波板のゴミバケツは特に苦労したが3Dモデリングならずっと簡単にできるんだろうな。
この車はただ作るだけでは何の面白みもない。以前1/43の同タイプのミニカーを改造し普通にリペイントしてみたがなんか違う気がした。この車はボコボコにしたうえでウェザリングと積荷があってこそだと改めて思った。
ゲッタウェイのラストでは銀行強盗後に裏切り等にあいながら、追跡者を殲滅して現金を持ってメキシコに無傷で逃げのびるが、ハリウッド映画のラストとしては珍しい終わり方である。しかしドクは銀行強盗はやったかもしれないが終始一貫して無益な殺しはしていない。だからこそ この終わり方に納得できるのかもしれない。相手も当時ロマンスまっただ中のアリ・マッグローだしね。
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