絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

ギリシャ3

2016-02-21 | 美術史クイズ
ギリシャの三回目です。

最後は、ヘレニズムです。
このヘレニズムという言葉は、言い換えると、ギリシャイズムと言われます。
ギリシャ神話には、ヘレネという絶世の美女が登場します。その人の名前そのものがギリシャという意味なのです。

ヘレニズムとは、ペルシャとギリシャの文化が混ざったということを意味します。
だから、ペルシャにとってギリシャ文化が入ってきたという意味ではないでしょうか。

これは、何によって起こったかと言うと、アレキサンダー大王が東方遠征をして、ペルシャを制服したことによって起こりました。

だから、覚え方としては、クラシックとヘレニズムの間に起った事件は、アレキサンダーの東方遠征と覚えましょう。

アレキサンダーの東方遠征は、BC336年と覚えたので、その頃が境目と考えてください。

では、そのヘレニズムの代表的な彫刻ですが、三つ有名なものを覚えましょう。
一つは、ミロのビーナスです。これは、誰もが知っているものですね。エーゲ海のミロス島で発見されたので、そう呼ばれます。
誰が作ったのかは、わかりません。手がどうなっているのか、見つかっていません。発見されたときは、大きく4つに割れていたそうです。
現在は、フランスのルーブル美術館にあります。発見当時は、発見した国が持ち帰って良いことになっていたので、今パリのルーブル美術館にあるのです。

二つ目は、これも有名ですが、サモトラケのニケです。やはり、ルーブル美術館にあります。階段の踊り場に立っていて、とても見事です。
頭が発見されていません。腕もありませんが手だけが発見されました。発見当時は、胴体だけで120個くらいに壊れていたそうです。
それをパズルの如くくっつけてみたら、今の形になりました。船の先端に舞い降りた勝利の女神だそうです。
海の水しぶきを浴びて衣服は体に張り付いています。風にあおられてなびいています。
因みに、ニケは、NIKEと書きますが、スポーツメーカーのナイキがこれを使っています。
そのメーカーの靴を履くと、勝利の女神がほほ笑むということから、名前を取ったようです。
発見場所は、エーゲ海のサモトラケ島です。黒海へ入っていく入口に近い方です。


三つ目は、ラオコーンです。両脇に子供たちがいて、一緒に蛇に絡まれた像をご覧になった方も多いと思います。
トロイ戦争の木馬の計を見破り、中に人がいることを知らせようとして、神に叱られて死刑にされたのがこのラオコーンです。
発見されたのは、ローマらしいです。時代はルネッサンス。ミケランジェロもこれを見たとどこかで読んだ記憶があります。
現在この像は、バチカン美術館にあります。


ーーーー
では、問題です。

1、ヘレニズムとは、言葉の意味は何ですか?

2、どことどこが混ざった文化ですか?

3、何がきっかけで、クラシックからヘレニズムになりましたか?

4、ミロのビーナスは、現在どこの美術館にありますか?

5、サモトラケのニケは発見当時胴体だけでいくつくらいに壊れていましたか?

6、サモトラケのニケは、何の女神ですか?

7、ラオコーンの発見された場所はどこですか?

8、ラオコーンは、現在どこの美術館にありますか?

9、ラオコーンは、なぜ殺されましたか?

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2 コメント

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Unknown (りぃふ)
2021-06-11 10:04:28
自由の女神とジャンヌダルクをふと、調べてたどり着きました。
私も西洋美術に興味がありとてもおもしろく引き込まれました。
昨年ギリシャに行く前にこのブログにたどりつきたかったなあ。
gooに登録してないのですがホーム画面に張り付けて時々寄らせてもらいます。
(実は私もM美大卒ですが知らないことばかり…
トホホ(;´д`))
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りぃふさま (pikaso)
2021-06-17 20:29:25
コメント有難うございます。
美術史の勉強は、楽しいですね。
現地に行ってきた人は、尚更です。
行ってきた人同士で話すのも楽しいですね。

私が出版したクイズの本も良かったら読んでください。高校生に教えた内容です。
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