絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

モネ

2009-06-20 | 美術
今日はモネを読みました。グレートアーチストです。

モネと言えば、印象派の画家です。印象派とは、本当の光を求めた画家たちです。

モネは、外で描いた最初の画家です。というのは、極論ですが、その時代は絵はアトリエで描くもので、外で描くものではありませんでした。外で描けるようになったのは、チューブ絵の具が発明されたからです。それまでは、画家は絵の具を作って豚の膀胱に入れていました。だから、外に絵具を持ち運ぶことはほとんどありませんでした。

本当は、ブータンという画家から、外で現実の風景を見て描くことを勧められたのです。だから、ブータンが先に外で描くことを始めていました。しかし、生涯を通して外で描き続けたのは、モネでした。

自然は、時々刻々と変化します。その移り変わる自然の光をとらえようとしたのです。それが、印象派でした。

今日知ったことは、モネも生活が苦しくて、20歳代のとき自殺するかもしれなかったことです。実家は裕福だったから、生活費は送ってもらったりしていましたが、27歳で子供ができても実家から認められず、奥さんのカミーユと結婚できたのは30歳でした。モネの人生については、初めて読んだ気がします。美術の専門家でも、絵についてはかなり学んでいても、生涯については把握していない人が多いかもしれません。

印象派は、馬鹿にされた画家たちでした。

当時のサロンの画家たちから見たら、やはり素人に見えたはずです。それは、ダビッドなどの絵と見比べたら、はっきりわかります。印象日の出などは、どう見ても未完成に見えます。もしかしたら、県展に落ちるかもしれないと思われる絵もあります。



この絵が、印象派の名前のきっかけになった「印象、日の出」です。
これを見たルイ・ルロワという新聞記者が、「これが印象ですか、これが」と皮肉って言ったことから、印象派と呼ばれるようになりました。

中央の黒い影のようなものは、船の上に人がいるように思われますが、近づくと黒い絵の具が着いているだけです。その時代は、人物を描くときは、眼、鼻、口などをしっかりと分かるように描くことが常識でした。だから、でたらめに見えたのです。

私はパリに行った時、この絵の前で昼寝をしてきました。丁度よいソファーがあったのです。
大きさは、10号よりちょっと大きいかなという感じでした。パリのマルモッタン美術館にあります。








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