震災救援所でのペット飼育は大きなストレスが予想されます。
ストレスに弱い性質、高齢動物や問題行動のあるペット、猫、
多頭飼育のご家庭などは、
救援所以外の選択肢も検討しておきましょう。
①在宅避難
コロナ禍での3密回避もあって提唱されています。
自宅の被害が少なく、住み続けられるようなら、
同行避難する必要はありません。
人もペットも一番落ち着くのは我が家。
一緒に過ごせればペットも安心できます。
発災時にいったん救援所に避難したとしても、余震が収まり、
家が無事であれば在宅避難を。
建物の耐震化(家が倒壊しないように!)、家具の固定、
家具の無いスペースを設けておきましょう。
救援所に避難者登録をしておけば、救援物資を受け取れます。
いつでも避難できるよう持ち出し品は身近に置いてください。
(自宅の備えやペット防災品については後述します)
②分散避難
在宅避難と同様、コロナ禍で密を防ぐために推奨されました。
本来は、救援所だけでなく、他の施設や親戚、友人宅などに分散して
避難するという意味合いですが、ペットの飼い主さんの場合、
ペットと一緒に、又は、ペットだけを一時的に
預けられる所に避難させます。
被災した時のために預け先を複数、確保しておきましょう。
(親戚 飼い主仲間や友人 動物病院 ペットホテル 保護団体など)
例:近所の飼い主仲間や友人+かかりつけの動物病院+遠方の親戚etc…
過去の災害では、多くの飼い主さんが保護団体にペットを預けましたが、
あまり遠方の団体に預けると会いに行くのも大変になります。
劣悪な飼育や無断譲渡を告発された事例もありますので、
なるべく近くの、信頼できる団体や
ボランティア(杉並どうぶつ相談員有志を含む)に、
連絡先や預かり条件などの覚書を交わして預かってもらいましょう。
③車中泊・テント泊
過去の災害では、避難所に同行避難できなかったり、
避難を遠慮した多くの飼い主さんが車中泊をしました。
(熊本地震では7割もの住民が車中泊を体験しています)
車内(またはテント内)にブルーシートを敷き、キャリーやトイレなど、
飼育用品を置きます。
ペットの逸走には注意が必要です。
(写真は、環境省・災害時におけるペットの救護対策ガイドラインより)https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2506.html
過去の災害で亡くなった方もいらっしゃるエコノミークラス症候群
の発症に十分気をつけてください。
また、車内やテント内は冬でも温度が上がりますので、
ペットの熱中症が心配されます。
日中、ペットだけを中に残さないでください。
あくまでも一時的な避難場所とし、
ペットの預け先を探しましょう。
過去の災害で車中泊、テント泊に利用された場所:
公的施設の駐車場 大型店舗の駐車場
大規模公園の芝生エリア 自宅の庭 駐車場 などです。
都市部の住宅密集地域では車中泊のためのスペースを見つける
のは難しいでしょう。道路を塞いではなりません。
⑥平時の備えとペット防災 につづきます。
<関連記事>