運命と出会う瞬間

映画・小説・音楽・・なんでもありの気ままな感想

暑中見舞いの頃

2011年07月02日 00時20分21秒 | Weblog
「もしかしたら、なんだかひどいことになってるよ」

心配した、心ある方から電話をいただいた

やれやれまたかな
よりによってぐうたらって??言っているの??
それはなあ。。ぐうたらは、ちょっとばかりショックだし悲しい。
そういえば、前の方もずいぶん言われていた。
病になったことさえ、本人のせいだと
責めたり追い詰めたりしていたとあとから聞かされた。

その方亡き後、世話に入っておられたお母さんが
「あんたの態度は感謝がないわ!」そうあなたと大喧嘩して、
幼稚園だったあの子を置いていってしまってのち
本当に必要としてくれていると思って
引き継いでからずっと、
どんなことがあった翌日でも
ひとりだけは起き出してお弁当を作り
私立に入れたいというあなたの夢に協力して
親の役割と出番の多い学校で
笑ったり泣いたり
見守ったり叱ったり・・・
一人っ子で、あまりお友達に慣れないタイプで来てしまったから
少しでもと、
ママがお仕事で不在の近所のお友達までみーんな
我が家で晩ごはんもお風呂も全部一緒に引き受け
兄弟のように過ごさせていた。
毎日、毎日公園に行き
あきらめそうにふくれるのをなだめたりすかしたりして
自転車がようやく乗れるようになったら
今度は、その自転車で走り回る彼を
こちらは全速力で走ってついてまわった。

ギブスしながら、の日でも
子供の学校にお掃除や三百人の食事を作りに行き、
あなたの出張のときにも
ぎっくり腰でもいざってでも子どもの食事だけは作ってまた臥せっていた。
その子にばかり手がかかり、殆ど会えていなかったのに
見兼ねてやってきてくれた長男が
炒め物を作って、食べさせてくれた日はありがたくて涙がでた。

炎暑の日、雨の日、通学路の途中まで迎えに行って一緒に帰った。
「あなたたちは魂の親子だよ。ボクとよりも縁が深いんだよ」と
毎日のように言葉やメールで言ってくれたあなたの言葉をはげみに
戸籍の上では親子にもなれていないことも
なーんにも知らずにせっせとやっていた。
「あー、あなたのおかげだよ」ってよっていつも喜んでいたのに
余裕が出て、欲と野心が大きくなって
職業柄もあって、いろんな人にチヤホヤされるようになって
いつも風向きを気にしていた薄くなった髪を
著者からのアドバイスでおもいきって剃ってしまったら
ことのほかよく似合い、
イケメンと言われて俄然積極的になり
「ボクを好きになってくれる人はおかあちゃんくらいしかいないよ」
から
もっと可能性を試したいんだ、人生をやりなおしたいんだ、に変わっていった。
いらなくなったからって、そんなふうに言うかな。
思春期がはじまり
それまで仲良く素直だった息子が
きゅうに母親をうざいと想ったり親子喧嘩がはじまったりしても
そんなのはあたりまえなこと
自分だってものすごい父子喧嘩をしているのに
だけど親子はそれを繰り返して学び合っていくのに
血がつながっていなければ
それさえも口実にして
取り替えたりできたりするって思うのかな

「志事」や「お役」がある人の場合は
家族でも使い捨ててゆるされるっていうのは本当はおかしいのよ。
(もっとも、家族だと思っていたのは私だけだったと
あとで思い知ったけれど)
誰だって、みんなそれぞれのお役をもっている。
誰かだけが特別じゃあないの。


あの日々に対して
そういう言葉を言えちゃうと
この後も、いつか今度はまた違う人、
きっとまたまじめで責任感がつよいタイプの誰かが
また、かつての私のように
自分だけはわかってあげられる
自分だけは信じていれば今度はちがう
って、
ああ、あなたといると落ち着くんだ
と言われて
喜んでくれるのがうれしいと
どんどん自分を明け渡してしまっても
そして、どんどん
今度はその人からも
自分のもっていなかったものを吸収して
インスパイアされて成長するあなたを見て喜んでいても
でも、ある日また
あなたは望みが変わって方向変換したくなったら
自分の望みどおりじゃなかった
あれが足りなかった、こうして欲しかったと
不満ばかりを数え始めてしまうんじゃないかな。
いくつおもちゃを買ってもらっても
次の瞬間から
持っていないおもちゃを思っては泣いていたあの子のように
いつまでもほんとうの幸せが感じられないよ。


そういえば、かつて、私も過去のひとや、世話して下さった方や
親戚だった人たちへの批判をいっぱい聞かされたねー。
先方だって大変な中をやってくれているのに
不服に思いすぎるんでは??と感じたことがあったっけ。。

ふうん、そうなのかなあ、よくわからないけれど
なんだか大変だったんだねえなんて信じていた
やさしいときはとろけるようにやさしいことを言えるあなたに
まさか、わたしまで、いつか同じように
元凶のように言われるなんて思いもしなかった。。。
あのひとたちについてのことも本当は、いろいろ違うのかもって今は思う。

そして、言葉に刃をもつあなたが
子どもを連れて恐竜博に出かけた日のことも
いまではすりかえられて封印され
当時のことを美談に作り変えて講演なんかしては
魂を語るあなたを、
空から大いなる魂がみている

もう、時が変わったの。

誰かを何かにしたてあげて切り抜けても、きっとだめだし
いいとこだけとって加工してみても
またどこかほかからきっと吹きだして来る。

動きさかりの時からの6年間。
日々のこと、学校のこと、習い事のこと、みんなの食事作りや買い物、
熱があると連絡がある日のお迎えや健康のこと。。
毎日のおさらい、自転車の練習、ピアノのこと
一緒になって笑ったり泣いたり怒ったり喜んだり
夜中までのマッサージ
ああ、これがないと朝起きられないんだよねーと喜んでくれるのがただ嬉しくて。

『自分で選んだんだろ!」と、たまった疲れを訴えたり
子育ての悩みをうっかりあなたに相談したりしたなら怒鳴られたように
全部、私が自分で選んだこと。。


いまは、あんなに苦痛で毎日いやだと言っていた
上司や同僚や会社も大好きになって
肩書きもえらくなれて、好きなことができてよかったじゃない
子供も大きくなって、
「あんたの態度は感謝がないわ!」そうあなたと大喧嘩して、
幼稚園だったあの子を置いていってしまったあなたのお母さんが
また戻ってみてくれて
あなたが人様の自転車を盗んでしまって警察の人が来たときにも
そんなところに置いとく人にかて責任あるんとちがいますか」のように
「男が外で仕事をしていたら浮気のひとつやふたつあたりまえ」
と、私には言ってあげられなかった言葉で
今度もまたかばってもらって
安心して出張に、講演にと、ぞんぶんに「特別なあなたのお役」をできてよかったじゃない


あなたは、自分がきらわれていそうとか
まずいことをしてしまったとか
勝手に負い目を持つとそのひとを先に嫌いになる理由をたくさん作ってしまうけれど
みんな、あなたのいいとこだって見てるよ
一時のことで、そんなもったいないことをするもんじゃないなって
いまは思えるようになっていたらいいね。


・・・夢見ているだけではこなせたりはしないあなたの知らない時間がたくさんあったのよ。
ぐうたらや依存症の人ではとても無理だった思うな。
わかって欲しいなんて思わない。
それも、私が選んだこと、あの時機のお役目だったのでしょうからね。


じゃね。

暑いのでみんな身体に気をつけて☆