運命と出会う瞬間

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ゴーイング・マイ・ホーム

2012年10月25日 00時42分36秒 | Weblog
いわゆるテレビドラマを観なくなってから久しい。
テレビをそもそもつけないからなんだけれど

ところが
実家に帰ると、あたりまえのようにそのテレビが陣取っていて
否応なしに耳につくコマーシャルや笑い声
暗い事件のニュースの声に、いつもちょっと閉口してしまう

それが。。。久し振りに帰った昨日、偶然ついていたドラマらしい画面
あんまりきれいな緑と光の捉え方なので
「あら、めずらしい。。」
と見入っていると、なかなかニクイカメラワークが
ずっと展開している
「へえええ」とさらに観ていると
随所が月並みじゃなくてきめ細かく考えられている。
小学校の昼休み。
人気料理研究家の母の作ってくれたお弁当箱を開けながら
三年生くらいの女の子が
『いらっしゃい』とぺこり。
?『いただきます』じゃなくて??って思っていると
前に同級生が二人立って
 『私、伊達巻』
 『50円です』
と、自分のお弁当のおかずを売って小銭を受け取っているシーン。

場の繋ぎ方だって細やかに工夫。
たとえば 妻とそのアシスタントの会話
  『根拠のないものって好きじゃないのよね』
  『カミサマとか・・?』
  『そう。』
  『天使とか・・・?』
  『そう。』
サッと、夫と娘が行っている長野の田舎駅前の町並みにシーンが変わる。
そこには、さりげなく、ダサいブルーの看板『エンジェル』という看板のスナックが映っている。
・・・という具合に。

こんなドラマがあったのねーとビックリして
いったい、誰が脚本かしらーと
エンドロールを待ちかねて見たら
あらま、
監督・脚本とも
是枝裕和。。。さもありなん。。。でした。

存在するかどうかわからない
野山の小人クーナさがしを盛り込み
素敵に不思議にほんのりと進行していきそう。
ひさびさに堪能できるドラマが。。
『ゴーイング・マイ・ホーム』