もう何度か目の訪問である。激戦区日本橋にあって、行列店ではないが私の味覚の周辺に突き刺さる美味しいラーメン屋だ。
ここに食べにくる客層がわかってきた。お昼は年齢高めのビジネスパーソンがほとんどで、夜は飲んだ〆のラーメンだからたぶん年齢層は高い。
味噌ラーメンは、塩らーめんに似ていて心の底からうまい!という作品を創るのが難しい。野菜などの具材や味噌スープでそれなりに美味しい味噌ラーメンは沢山あるが、痺れるような心揺さぶられるものに出会った事がない。
麺良し、具材良し、味噌スープもしつこくなくそれなりに良い。なんだろう?
心震える出汁の旨味が最後に一つだけ物足りない。
私が歴代食べた味噌ラーメンの中では上位に入る味なんだけど‥‥30年前、ラーメン博物館で食べた本場北海道の「すみれ」の味噌ラーメンより私的には美味しく感じる。
東京で評判高い味噌ラーメンは大体が、どぎつい濃厚過ぎる脂多めのスープだ。魚介系の出汁でさらりとしながらも味わい深い喉に染み込んでくるようなスープに出会った事がない。
いろいろな具材を味噌スープに絡めて食べられる面白さはある。ただ、コーンやもやしやバターの使い方は味の好みが人によって分かれるからホント難しい。
具材が多過ぎるとラーメン本来のスープの味がボケてしまったり、甘ったるくなり過ぎたりする。スープの切れ味がボケてしまっては心の震えは起こらないだろう。
ご馳走さまでした。これから寒い季節、熱々の美味しいラーメン出してくる室壱さんにはまたお世話になります。