上越市内の旧地主屋敷の保坂邸は毎年、春と秋の3日間一般公開されており一度訪れたいと思いながら機会がなく、今日は昼近くになって車を走らせました。公開日の最後とあって多くの人たちで駐車場もいっぱい、中高年ばかりかと思いきや若い人たちもスマホ片手に見学です。
保坂邸は近世中期以降の県内屈指の豪農で、昭和19年の新潟県農政課の調査では総耕地面積は現在で換算すると200万坪ほどを有していたというから、上越地方では一番ではなかったでしょうか。戦後の農地解放で農地・資産のほとんどを失い、母屋・蔵・庭・池 等の一部残存している箇所の公開です。
お蔵の方も外から見ると開口部のカタチで蔵と判別ができる大きさで、二つ分が合わさっての珍しい土蔵造りです。お庭もきれいに手入れされ、建物の周辺の池には水連の花がぽつぽつと咲いており、お抹茶をいただき至福のひと時です。
保坂邸から東へ300メートルほど離れたところに旧小柳医院の環翠亭(かんすいてい)があり、ここは5年ぶりの公開です。江戸後期に米問屋として建てられ、戦後は個人の病院として開業し、老朽化をきっかけに今は商家のたたずまいに修復です。市内のお花のグループが旧家とマッチした野の花を風情豊かにあしらっています。
見学コースではない(?)台所のレンガ造りのかまどが目に留まり、今でも使えそうな立派なものでした。
保阪家の表玄関で迎賓館の役目をしていた怡顔亭(いがんてい)も含め、3箇所の見学にあっという間に時間が過ぎて、今日は森ゆうこ事務所へ立ち寄ることができません。紅葉の保坂邸もまた楽しみで、今度はゆっくりと余裕を持って訪れたいと思います。
越後上越 保坂邸 http://hosakatei.ehoh.net/guide.html