戦後71年目の沖縄慰霊の日の新潟は久しぶりの雨ですが、沖縄は暑い一日のスタートであることが伝わってきます。昨日に続いて霧雨の中を能生地域へ、しだれ桜の里の徳合地区へと車を走らせました。国道から2キロほど奥まった山里は、桜の季節には気付くことがなかったアジサイの花たちが集落の至る所で咲いています。
本日の糸満市での平和祈念公園の沖縄全戦没者追悼式では、内閣総理大臣としてのアベ首相の言葉は空々しく、会場から「地位協定を変えろ!」と叫んだ男性が排除される映像を垣間見ました。1972年に沖縄が返還されても日本政府は常にアメリカのいいなりで、日本と同じ敗戦国のイタリアとドイツでは地位協定の改定を成し遂げ、ドイツでは1993年に地位協定の大幅な改定をしてきました。
追悼式での翁長沖縄県知事は「県民が身をもって体験した想像を絶する戦争の不条理と残酷さは、時を経た今でも忘れられるものではない」と、地位協定の抜本的な見直しを求めましたが、アベ首相はアメリカとは「地位協定上の軍属の扱いの見直しを行うことで合意をしている」と述べるにとどまりました。
沖縄県民の犠牲と負担を前提とした日米安全保障政策は政治の怠慢であり、沖縄県民に対する裏切り行為に他ならないことを痛感です。また追悼式では小学6年生の仲間里咲さんが、海軍兵だった祖父が生前話してくれた戦争体験を基に書いた詩「平和(ふぃーわ)ぬ世界(しけー)どぅ大切(てーしち)」を朗読です。
写真は徳合地区の知り合いの家の前の額アジサイと散りかけた珍しい色のツツジです。
このところの参院選のNHKを含む世論調査に愕然とし、人々は生活の中でスマホを手にしパソコンに向き合いながら、どうして今の自民一強の政治の暴走に疑問を持たないのかと嘆いてしまいます。そんな中で、糸魚川白嶺高3年生の渡邉未鳩(みはと)さんが、核兵器廃絶と世界平和の実現を目指して被爆国からの願いを世界に発信する「2016年高校生平和大使」の一人に決まったという糸魚川タイムスの記事に救われました。