雑誌『暮しの手帖』を創った大橋鎮子さんモデルのNHK朝ドラの「とと姉ちゃん」、先週は一銭五厘の赤紙で召集された人々と敗戦の東京を丁寧に描いています。大橋鎮子さんは花森安治さん(ドラマでは唐沢寿明さん演じる花山伊佐次)と共に衣裳研究所を設立し、ファッション雑誌『スタイルブック』を創刊することになりました。
そして花森安治編集長の『スタイルブック』では、反物を活用して洋服を作る直線縫いなどの企画でヒットしたものの、巷にはパクリ本が出てきて確か5号位で廃刊です。ところで花森安冶さんは帝国大学文学部美学美術史学科に入学し、当時6万部を発行していたという帝国大学の学生新聞に携わっていた才能の持ち主でもありました。
先日、求めた『暮らしの手帖』と一緒に1946年夏の『スタイルブック』(定価12円・送料50銭)の復刻版が入っており、花森安冶さんのデザインは70年が経過しても古さを感じさせない斬新的なものです。1948年に生活雑誌『美しい暮しの手帖』(後に『暮しの手帖』と改題)となり、生活者の側に立っての提案や長期間・長時間の商品使用実験を行ってきたユニークな雑誌です。
また『暮しの手帖』の表紙画は、創刊号から死の直前に発行された第2世紀52号まで、全て花森安冶さんの手によるもので、デザイン集も出版されるほどの人気です。
ところで活字離れで出版業界は火の車であることを月刊『食べもの通信』の役員の一人として痛感してきました。数年に財政危機に直面し廃刊を余儀なくされ、役員体制を見直して合同出版社に間借りし、私は家庭栄養研究会の副会長となり今日に至っております。2013年春までは市議会での公務優先でしたが、その後は毎月の役員会議に出席するなど深く運営に関わっています。また本誌は専門分野の方たちだけでなく、地方議員の人たちにも広く読まれ、多くの皆さまの支えで創刊46周年545号まで続けることができました。
参院選を終えて今度は『食べもの通信』読者拡大というミッションに熱くなっている週末です。未読の方へは見本誌を直送しますので、どうぞよろしくお願いいたします。
『食べもの通信』家庭栄養研究会 http://www.tabemonotuushin.co.jp/
そして忘れもしない昨年の7月15日、衆院特別委員会で「国民の命と暮らし」に直結する10本もの法律を一つに束ねて、安保関連法案を強行採決した日です。わずか一国会の審議で成立させたことは政治の暴走に他なりません。また9年前の16日は、柏崎・刈羽地方を震撼させた中越沖地震で、今日は地震が発生した10時13分に私は知り合いの告別式に参列で、いのちと向き合いながら忘れてはならないことを再認識の終日です。