逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

米ロ2030年頃、月への有人飛行を計画

2015年04月02日 | アポロ11号・宇宙開発
『ロスコスモスとNASA 宇宙での協力を続ける』

国際宇宙ステーション(ISS)の長期滞在クルーを乗せたロシアの宇宙船「ソユーズTMA16M」が打ち上げられた。「ソユーズ」がISSに到着するまでにかかった時間は、たったの6時間だった。ISSには、新たな長期滞在クルーのロシアのゲンナジー・パダルカ飛行士とミハイル・コルニエンコ飛行士、そして米航空宇宙局(NASA)のスコット・ケリー飛行士が到着した。
コルニエンコ飛行士とケリー飛行士は、ISSに約1年間滞在し、火星飛行を含めた人類の長距離宇宙飛行の実現を助ける数多くの医学実験を行う。ロシアと米国の宇宙飛行士たちはすでに地上で友情を結び、約1年にわたる宇宙での共同活動で、さらに友情は深まるだろうとの確信を示している。

『国際宇宙ステーション 米ロ、ISSを2024年まで稼働させる』
昨年のウクライナを巡る情勢が理由で、米国は宇宙分野におけるロシアとの協力を完全に停止した。しかし、ISSプロジェクトに関する共同作業は例外とされた。ロスコスモスのイーゴリ・コマロフ長官は、ソユーズが打ち上げられた直後に開かれた共同記者会見で、ロシア連邦宇宙庁(ロスコスモス)とNASAが、ISSの運用を2024年まで延長する協定に調印し、新たな宇宙ステーションを建設することで合意したことを明らかにした。これより先、ISSの運用は2020年まで継続することが決まっていた。ロスコスモスとNASAは、新たな宇宙ステーションでの実験の効率向上を目指す。なおISSの扉は、宇宙プログラムに参加する全ての国に開かれている。
実際にISSは宇宙環境における人体の動きを調べたり、遠距離有人宇宙飛行の実現や、低軌道の商業利用拡大に必要な軌道での「取り組み」を作成する貴重な可能性を提供している。ロシアおよび米国の宇宙プログラムでは、次のような計画が予定されている。ロスコスモスは2024年以降、ISSから分離したモジュールを基盤に、ロシアの宇宙ステーションを建設、2030年頃に月への有人飛行に着手する計画だ。この目的のためにロシアでは、重量級打ち上げロケット「アンガラ」の新コンセプトが作成されている。

『米ロ、火星・月へのロードマップ作成』
NASAのチャールズ・ボールデン長官によると、NASAは火星飛行に関する露米合同ミッションの実現を目指す。記者会見でボールデン長官は、「我々の協力の方向は火星となる。私たちは、資源や資金の有効活用の方法について議論し、活動の重複を避けるために活動の配分など、一時的な枠組みを決定する」と述べた。
ロスコスモスのコマロフ長官は、「我々は共同規格の開発と、私たちの有人飛行プログラムのシステムの一元化を維持していく。これは将来の飛行にとって非常に重要だ」と語った。ロシアは協力のために開かれている。これはパートナー次第である。

2015年03月29日 Sputnik

『NASA、ISSにおける遺伝学研究 の結果を秘密指定』

NASAはスコット・ケリー宇宙飛行士の1年間の宇宙空間滞在による健康への影響についての医学的研究の結果を公表しない。
同飛行士は2015年3月末、ISSに飛び立つ。

Nature Newsによれば、NASAは飛行士が1年間無重力状態・高い放射線のもとに置かれ、健康にどのような影響が出るのかを知りたがっている。NASAはまた、ケリー飛行士に起こるかも知れない遺伝学的変容にも多大な関心を抱いているという。

2015年03月27日 Sputnik 日本

『宇宙放射線に星間飛行は阻まれるのか』

人類の英知の新たな開拓に向けた努力は留まるところを知らない。地球の重力を振り切って、ついには宇宙へ飛び出した。しかしそこで強敵と出会った。それから身を守るすべはまだ存在しない。その敵とは、宇宙放射線である。
「宇宙飛行における放射線コントロール」研究所の所長で数理物理学博士のヴャチェスラフ・シュルシャコフ氏は次のように語る。
『地球に住んでいる人々は得てして、自分たちだって放射線を浴びているのだということを忘れがちである。地球の自然背景放射線というやつである。部屋の中にいても、外を歩いていても、地下鉄に乗っていても浴びている。普通に生活していても毎日0.5ミリシーベルト(?これは単位がマイクロシーベルトの間違い)ほど浴びているのである。
しかし背景放射線は宇宙では地球の200倍だ。つまり、宇宙飛行士が半年のフライトを終えると、既にして地上生活の100年分の放射線を浴びているということだ』

『宇宙飛行士はまた原発職員の20倍の放射線を浴びているという。』

「宇宙飛行士が1年間を宇宙で過ごすと、200ミリシーベルトの放射線を浴びる。それは、原発労働者に許された許容被曝量の10倍の数値だ。
地上では、200ミリシーベルトというのは、「廃炉作業員」にのみ許された数値だ。
原発の正規職員でなく、事故時に緊急雇用される、廃炉作業員。廃炉作業は職務として強制することが出来ない、任意でのみ就役させることが可能な職務だ。
その廃炉作業員にも限界量はある。人が事故原発で限界量を被曝すると、その人は、向こう5年間、いかなる種類の高い放射線をも浴びることが出来ない。
そんな廃炉作業員が、放射線の危険度において宇宙飛行士と比較可能な唯一の存在なのである」

地球の軌道上でさえそんなに危険な被曝をしてしまうのだったら、深部宇宙有人探査など全く望めないではないか。
「被曝の限界値として、キャリア累計被曝量というものがある。宇宙飛行士としてのキャリアを通算した数値である。原発職員と同様、宇宙飛行士も、その職業人生を通じて1000ミリシーベルトまでなら許容される。1年間のフライトで200ミリシーベルトなのだから、通算5年は宇宙にいられるのである。ただし、飛行士は、地球に帰ってからも放射線を浴びるのである。飛行機に乗ったり、トレーニングしたり、医学的検査を受けたりと、放射線を集中的に浴びるイベントが色々とある。我々は、最大限宇宙にいられる期間は、4年だろうと見積もっている。現代の宇宙飛行士でそんなに長期間飛行した人はいない。せいぜい累計で2年半。限界まで放射線を浴びることはなかった。しかし、火星飛行となると話は別だ。2年半かかる道のりである。行って帰って来るだけで限界。次また行こうとしても、人体はもう耐えられない。既にリミット・オーバーなのである」
つまり深部宇宙探査の夢を人類は諦めなければならないと?しかし現に、ロシアでも他の国でも、月面開発や、火星開発のプロジェクトが、進行しているではないか。
「防御策を講じることが出来れば、それは叶わぬ夢ではないのだ」とヴャチェスラフ・シュルシャコフ氏。

『大気とヴァン・アレン帯で二重に守られている安全な地球』

「われらが地球を宇宙を漂う宇宙船に例えるなら、この船は非常に堅牢に造られた船だ。いわば大気の海の底に我々は住んでいる。大気をぎゅっと圧縮すれば、我々は10mもの水の厚みによって宇宙から隔てられ、宇宙放射線から守られているのである。いま存在するどの宇宙船にもこのような防衛機能はない。
また地球にはもうひとつ防護がある。電磁フィールドである。それがあるおかげで、銀河光線や太陽宇宙光線の微小粒子が撥ね返されている。
火星飛行その他星間飛行を行う宇宙船も理想的には、堅牢な防護を備え、電磁フィールドを備えていなければならない。それらが危険な放射線粒子を撥ね返すのだ。それをどうやったら実現できるのか、まだ答えは見出されていない。しかし、その方向で既に作業が行われている」

ヴャチェスラフ・シュルシャコフ氏によれば、宇宙放射線に関するロシアのデータは全て、ISSで行動をともにするパートナー機関に公開されている。宇宙飛行士の放射線負担を軽減するための共同データ分析や相互提言は今も続いているのである。地上の制裁は宇宙空間には伝わっていないようで何よりだ。力を合わせればあらゆる課題を解決可能だ。宇宙もついには神秘のドアを人類に開いてくれるかも知れない。

2015年03月24日 Sputnik 日本

『半世紀も経ってから大問題になりだした宇宙飛行士の放射線被曝』

高度が高くなると宇宙からの放射線は空気という遮蔽物が減るために、1,500mごとに約2倍になる。民間ジェット旅客機の飛行する巡航高度は1万m程度なので空気密度が3分の1以下で地上の約100倍もの放射線量を被曝する。高度が400キロの国際宇宙ステーションはジェット機の二倍の『地上の200倍』被曝する。
それにしても摩訶不思議な『Sputnik 日本』の記述である。
人類が宇宙に飛び出したのは現在の話ではなくて1961年のガガーリンの『地球は青かった』であり、半世紀以上も前の昔話である。
何で今頃になって放射能被曝が大問題となるのか不思議だ。
特にNASAの1年間もの宇宙飛行開始に当たり、被曝体験結果が秘密指定されているのがもっと不思議だ。


『人類は本当に「ヴァン・アレン帯を通過して月に行ったことがあるのだろうか?」という疑問を各地で噴出させている NASA の次世代宇宙船オリオンのミッション』

2013年12月5日 NASA は、有人宇宙ミッション用の宇宙船オリオンのテスト飛行を『無人』で行っている。
(オリオンの定員はISSへの往復では6名、月探査では4名を予定)
NASA は 2014年10月初旬に、このオリオンについての説明動画を YouTube にアップしましたが、多くの人が、狐につままれたような気持ちにさせられている。
なんと、NASAはヴァン・アレン帯がいかに危険なエリアで、そこを2度(行く時に通過して、戻ってくる時も通過するという意味)も通過することが今回の新型宇宙船オリオンの飛行の中で『どれだけ重大なことか』ということを熱弁しているのですから不思議だ。
人類はアメリカのアポロ計画で半世紀近く前にすでに、この『ヴァン・アレン帯を通過する』問題を完全に克服している筈なのです。(1968年のアポロ8号で月の周回軌道に、1969年のアポロ11号では月面直陸まで行っに無事地球に帰還した事になっている)
ところが、去年末に実施されたNASAの無人テスト飛行の重要なミッションのひとつは間違いなく、『危険なヴァン・アレン帯による宇宙船の機器へのダメージの度合いを確かめる』というものだったのである

『そう思わざるを得ない部分もないではないというように思わないでもないという部分も少しある』

ヴァン・アレン帯とは地球の磁場にとらえられた、陽子や電子からなる放射線帯で、二重(三層)構造になっている『放射能の海』のこと。
二重構造のうちの内側の帯は赤道上高度 2,000~ 5,000キロメートルに位置して、外側の帯は 10,000~ 20,000キロメートルに位置する。
地球の外側にヴァン・アレン帯があるお蔭で高度400キロメートルを軌道周回している国際宇宙ステーション(ISS)は危険な宇宙(銀河)放射線や太陽風などを直接浴びることが無いが、それでも搭乗員たちは相当量の放射線を浴びています。
(JAXAによると国際宇宙ステーションの搭乗員たちの1日の被ばく線量は地球上での約6ヶ月分に相当する)
放射線は生物だけでなくコンピューターにとっても有害であり、コンピューターは放射線を浴びることによってソフトウェアがエラーを起こしたり、半導体としての機能が失われたりする。
ヴァン・アレン帯によって太陽風や宇宙(銀河)放射線から守られた、比較的低い位置の宇宙空間を飛ぶ人工衛星でも、最初から被爆することを前提として高い放射線耐性のあるシステムで作られている。
太陽風とは、秒速350km~700kmで、密度は1立方センチあたり数個から数十個の電子陽子でできている高エネルギーを持ったスーパー・ベータ線である。
つまり、ベータ線感知のガイガーカウンターを、月面や地球の磁気圏外に置くと、CPM(1分間のカウント数)は、数億から数百億になります。
原発など単なる放射性物質由来の電子の流れ(ベータ線)などと比較出来ないほどの高エネルギーを持つ太陽から排出された電子なわけで『毎分何ミリシーベルト』かどうかさえ、もう関係ない数値で、そんな過酷な環境をクリアできる宇宙服などの装備は昔はもちろん、今でさえ何処にも無いといわれています。
(地上400キロメートルを周回飛行する国際宇宙ステーションが無重力と言うのは大きな誤解で、ISSが自由落下しているので『見かけ上』無重力状態を体感しているだけ。事実は地上の9割程度もの重力が働いている。ちなみに静止衛星の軌道は月と地球の距離の10分の1の高度約3万6千キロメートル)


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