我的網球日記

昨日の自分を越え、身近な幸せに感謝するための自叙伝!

来料加工

2011-08-10 | 中国
急遽7/28から東莞の工場へ出張に来ておりますが、ようやく任務を終え明後日8/12には蘇州へ戻れそうです。さて、表題の『来料加工』に関して今日は書きたいと思います(すいません、勉強の意味も含めてです)!


広東省東莞で働いている今の工場(台湾オーナー香港本部)はこの『来料加工』の典型です。調べると、この珠江デルタ地域に安い人件費と広い工場敷地を求め、アパレル、玩具、家具など香港企業の工場が進出してから約30年経つよう。この間に中国大陸側と進出する企業との間に、来料加工と呼ぶ委託加工制度が確立した(下記参考文献から抜粋)。僕も現在の日本会社に転職して、今いる工場の地区「東莞」に縁あり赴任しました。聞いたことも無い土地ながら、アパレル一つを取っても靴・鞄・ベルト・財布・服とあらゆる工場がこの地区に密集している。テニス仲間もカメラ・コピー機・液晶パネルなどなど業種が多岐に渡る。日本で殆どの製品がMade in Chinaであるのが頷ける様な工場地域である。法人格を持たないで手軽に事業を始められた来料加工。中国が「世界の工場」として今日の地位を築いたのも、こんなカラクリがあったのです。逆にデメリットは法人格を持たないため「中国国内に販売できない」ことです。今の工場も僕が関る日系ブランド以外に欧米ブランドもありますが、全て一度香港に出荷します(実際、中国国内に販売する品も香港に出荷する形態をとります)。香港は中国の一部ですが、商売など色々な面で法的には「国外」と見なされております。最近は中国各地で賃金上昇し、物価も目に見えて高くなってます(身近なところでは、マッサージが5元上がってますw)。このままのビジネスモデルでは行き詰るからこそ、来料加工を縮小・廃止する動きになっているのでしょう。

調度出張で僕が来てから、ここ東莞の工場は社名を変える調印式?みたいなものをやってました(中国名を変え、英語名は従来どおり)。要するに、中国国内の市場に本格的に参入すると言うことでしょう。6,000人規模とこの辺でも有名な大工場なためか?中国の時代変遷に対応すべく素早く今回の工場名変更したよう。工場では台湾人の幹部が税関関係?の役人を接待している姿を最近良く観ます。

香港のすぐ脇という立地のため何も無かった深圳が急激に発展し、隣の東莞もプラスに(その横はアジア大会が行われた広州です)。時代の変遷の真っ只中、8/12から深圳ユニバーシアード大会が開催されます。

<参考文献>
・【必読!中国ビジネス】第9回「製造業の進出」 http://www.sankeibiz.jp/macro/news/110530/mcb1105300501002-n2.htm
・華南地域での委託加工ビジネスに事業継続の危機 http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/china/hong_kong/070528_31th/index.html