新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

深セン市の肺炎案件。感染者の社会階層が武漢とまったく異なるのが注目点

2020-01-13 14:59:35 | 新型コロナウイルス/COVID-19/SARS-CoV-2/武漢肺炎

広東省 深センにて、武漢案件と関連が認められない重症肺炎案件が報じられています。国内報道でも第一報が。

  • 41歳女性、インド国籍
  • 1月11日午前に蛇口人民医院受診、症状悪化により南山区人民医院に転送。
  • 咳嗽1週間、発熱2日間、受診後呼吸困難。
  • SARS/MERS・インフル・新型コロナ・鳥インフルは否定。
  • 武漢肺炎との関連も否定。
  • 渡航歴なし(深センで働いている)、学校の同僚・家族などに同症状なし。他の感染者との接触なし。

感染者は41歳インド国籍で教師(見出しから女教師と強調されている)です。武漢肺炎では、市場の商店主やバイヤーたちと発表されていますから、社会的階層・行動様式・食行動がまったく異なる群であることが気になります。

鳥インフルH7N9が上海・江蘇省・浙江省で最初にデビューした年、感染したのは鳥市場に出入りした層、食糧を市場で調達する庶民層ばかりでした。富裕層はそのような場所には行かず、スーパーで冷蔵冷凍チキンを買うのが標準的行動です(その後、都市を経てH7N9は拡大しそんな事も言っておれなくなった)。

武漢新型コロナも、初年度の今年はほぼ同様のことで始まっています。しかしながら、今回の深セン案件はインド人教師、おそらくは、良家の子女たちが通う高級市立で英語で授業する人なのでしょう。武漢の市場のおっちゃんたちとは異なる行動範囲に行動様式。おそらくは異なる経緯の感染と思われます。接触者調査の結果を待ちたいところです。

https://news.mingpao.com/ins/%E5%85%A9%E5%B2%B8/article/20200112/s00004/1578837840657/%E6%B7%B1%E5%9C%B3%E5%A5%B3%E6%95%99%E5%B8%AB%E8%82%BA%E7%82%8E%E9%87%8D%E7%97%87%E5%85%A5%E9%99%A2-%E6%9A%AB%E6%8E%92%E9%99%A4%E8%88%87%E6%AD%A6%E6%BC%A2%E7%96%AB%E6%83%85%E6%9C%89%E9%97%9C

深圳女教師肺炎重症入院 暫排除與武漢疫情有關 (22:38)

現場の病院
https://wy.guahao.com/hospital/986bd4cf-c720-11e1-913c-5cf9dd2e7135000

https://news.sina.cn/sh/2020-01-12/detail-iihnzahk3672417.d.html

深圳收治一例重症肺炎病例 发病前未去过外地

 


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