ジカ熱で妊娠忌避要請を国民に呼びかける国が続けてでておりますが、女性の置かれた状況を直視すればナイーブにすぎる!と婦人団体にかみつかれています。
- エルサルバドル。2018年まで妊娠を控えるように政府が国民に要請。
これに対し、性教育がおこなわれていなくて、妊娠の半数は意図せざる妊娠で、10代の妊娠が1/3。レイプによる妊娠も多く、さらに加えて、中絶が禁止されている。これでどうせいちゅうねん! とおお怒り。 - コロンビア。流行が落ち着くまで6~8か月の妊娠自粛要請、
やはり性教育が不足。中絶手術が無料て提供されてはいるものの、地方農村部ではアクセスがなく、そもそも知られていない。
そもそも計画的に妊娠するという発想が上層知識階級に限られ、庶民は性教育なんて受けてなくて10代でバンバン妊娠する国で、こんな机上で考えたようなおふれを出しても、悲しい想いをする女性が増えるだけだ!と女性団体がかみついているわけです。コロンビア・エルサルバドルとも、要請であって法的強制力や罰則があるわけではないので、おそらくは上流富裕層は避妊もして小頭症問題の影響は一定限度内にとどまり、貧困層ほど高率に打撃をうけて格差拡大、福祉の重荷はますます増してという展開になりそうです。
ソースはロイター
http://news.trust.org/item/20160123000228-8kntk/?source=fiOtherNews2
Advice to delay pregnancy due to Zika virus is naive, activists say
なお、エルサルバドル政府が2018年まで妊娠忌避要請のニュースはNYタイムズでも大きく報道。
http://www.nytimes.com/2016/01/24/world/americas/el-salvador-advises-against-pregnancy-until-2018-in-answer-to-zika-fears.html?partner=rss&emc=rss&smid=tw-nythealth&smtyp=cur&_r=1