ここのところ米国で話題の豚由来H3N2(trH3N2)。今のところEUでは報告されていません。これは、EUの獣医系サーベイランス能力が足りんからじゃ!とECDC。
- trH3N2ヒト感染の報告例は米国で11例になる。
- 他方、EUにおいて、豚からこれらのウイルスはまだ検出されていない。これはEUにおいて動物分野のサーベイランス能力が弱いせいである("weak veterinary surveillance for influenza throughout the EU." )
- EUでは、あたらしいA型ウイルスを見つけ出す能力はある。しかしそのサブタイプを同定する能力は限定的である(that Europe has good capacity to detect the novel virus as influenza A viruses but has "restricted capability to subtype these viruses)。
- したがって、標本はすべて、UKのWHOコラボレーティングセンターに送られるべきである。
経済分野で何かと軋んでいる昨今のEUですが、豚由来インフルエンザの標本検査は(ギリシャやポルトガルは能力に?マークつけられてるから)UKに送れとばかりな言い方ですね。
そういえば、このtrH3N2の話、日本国内でも聞きません。「日本の豚でtrH3N2が報告されないのは、獣医分野でサーベイランス能力が足らないからである」と厚労省か感染研がブチ上げて、農水省がブチ切れて霞が関大戦争・・・想像の世界だけにしておきましょう(笑)