新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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BMI 30超の肥満は60歳以下でも高リスクとNY発報告

2020-04-12 13:34:30 | 新型コロナウイルス/COVID-19/SARS-CoV-2/武漢肺炎

なぜUSAでは、あれほど死亡例が多いのか? 遺伝子変異してるんじゃないか?と詰め寄ってくる人の対応は、結構大変です。うっかりすると、遺伝子どんどん大幅変異病原説アップ説に走られてしまいかねないわけですが、医療体制やら医療費やら高リスク群やら、ブロンクスのユダヤ人コミュニティやら、まあ色々出して説明するのですが、ここでひとつ、納得されやすい報告。肥満(BMIの30以上の)人は、ICUレベルの重症化リスク。

  • n=3615例。うち21%がBMI 30~34、16%がBMI35~。(さすがUSA!)
  • 特に60歳未満において有意差。BMI 30-34においては(BMI 30未満に比べて)2.0倍急性期病棟に入院し、1.8倍 ICUに入院した。それぞれ (95% 1.6-2.6, p<0.0001) 、 (95% CI 1.2-2.7, p=0.006) 。
  • BMI 35以上、では急性期病棟2.2倍、ICU3.6倍。それぞれ (95% CI 1.7-2.9, p<.0001)、 (95% CI 2.5-5.3, p=<.0001) 。
  • これまで60歳未満は高リスク群と見なされず、急性期ケアの対象とおもわれていなかった。しかし、我々の施設のデータからは、肥満がこれまで認識されてこなかったリスクファクターと浮かび上がってきた。

BMI 30以上の肥満はCOVID-19重症化のリスク要因である。ということで、だからBMI 30以上の多い米国では・・・と説明の一要素にはなるようです。

 

↓こちらからpdfダウンロードできます
https://academic.oup.com/cid/advance-article/doi/10.1093/cid/ciaa415/5818333

Obesity in patients younger than 60 years is a risk factor for Covid-19 hospital admission 

Clinical Infectious Diseases, ciaa415, https://doi.org/10.1093/cid/ciaa415
Published:
 
09 April 2020

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