ジカ熱といえば小頭症、逆にいえば、妊娠中ジカ熱罹患したけれど、生まれてきた赤ちゃんが小頭症でなかったらホッとするというのが多くの(流行地の)お母さんでした。しかし、そんな思いに冷や水を浴びせる報告が。
- ジカ熱妊婦から生まれた3歳までの子供の発達を評価したところ、その多く、実に32%で発達遅滞がみられたと、UCLA・ブラジル・ドイツ・オーストリアチーム報告。
- 2015-16年にリオで生まれた子供。n=216.評価尺度はBayley Scales of Infant and Toddler Development, third edition (Bayley-III)
- 7~32カ月の子供の31.5%に、神経学的発達遅滞あるいは視力聴力異常が見られた。
- 35%で言葉の発達が平均以下、10%で認知機能が、16%で運動機能が、それぞれ平均以下。 眼球検査では137例中10例で。聴力は114例中14例で異常。
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小頭症があったのは全216例中8例だけで、うち2例は出産後に出現
思われていたより、ずっとずっと高率に、3人にひとりが何らかの障害が確認されたということで、流行地から帰国したのちのsafety sexの必要性をさらに強調せねばならない結果です。
Maternal Zika infection tied to poor development in 32% of tots
流行地から帰国後の避妊推奨期間、最近、ある執筆の関係で厚労省・米CDC・WHO・NHSのHPをもう一度アクセスして確かめるということをやったところでした。結果、以下のとおりです(どこも同じこと書いてあると先入観もってましたが、実は微妙に違う。もっとも強調してると思っていたWHOはとってもわかりにくい処に書いてあり、探しだすのに少々手こずりました)
男性 | 女性 | 備考 | |
WHO | 6カ月以上 | 2か月以上 | 妊娠期間中はパートナーも避妊 |
日本(厚労省) | 6カ月以上 | 6カ月以上 妊婦は妊娠期間中 |
症状有無にかかわらず |
米国(CDC) | 3カ月以上 | 女性のみ流行地滞在で2か月以上 男女とも流行地滞在で3カ月以上 |
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英国(NHS) | 3カ月以上 | 女性のみ流行地滞在で2か月以上 男女とも流行地滞在で3カ月以上 |
帰国前2週間に有症状の場合、回復後2か月 |