耐性が生じた蚊に対して当該殺虫剤を使っても、効果は完全にゼロであるというショッキングな報告@エモリー大。 耐性遺伝子変化が出来てもいくらかは効果のある「インフルに対するタミフル」と対照的な結果は深刻です。
- メキシコのMerida付近3か所をフィールド。ボトル内部を殺虫剤でコーティングしたものを設置し、中に入った蚊がどれだけ死ぬかを計測。一方のボトルには、耐性のあるdeltamethrinを、もう一方には耐性のないbendiocarbをコーティングした。結果、前者では効果ゼロだった。後者では60%の蚊を殺すことが出来た。
- 殺虫剤耐性ができるメカニズムは2つ。分子レベルで、殺虫剤がしかるべき部分にくっつくのをブロックできるようになる方法と、もうひとつは殺虫剤の分解を早める酵素の産生を促進する方法。
耐性のできた殺虫剤は毒にも薬にもならない・・というショッキングな結果です。インフルエンザにおいて、タミフル耐性遺伝子変化、H275 Yだなんだと言っても、ここまで完全にダメになるわけではありませんから、かなり対照的です。殺虫剤メーカーは永遠に頑張ってもらわねばなりません。
一方で、もうひとつの教訓は、成虫になってしまった蚊を対策するのは本当に大変だということで、幼生(ボウフラ)対策、まさに「今でしょ!」の必要性再確認。梅雨のいま、どこに水たまりが出来るかわかりやすいシーズンであり、見つけたら埋めてゆきましょう。
ソースはoutbreaknews
http://outbreaknewstoday.com/mutant-mosquitoes-make-insecticide-resistance-monitoring-key-controlling-zika-73069/
Mutant mosquitoes make insecticide-resistance monitoring key to controlling Zika