新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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新型コロナウイルスでバス運転手に感染確認された件の考察

2020-01-29 19:18:36 | 新型コロナウイルス/COVID-19/SARS-CoV-2/武漢肺炎
奈良のツアーバスの運転手が、日本国内で初のヒトーヒト感染(ではないだろうか)と報じられています。この件の考察。
武漢からのツアー客を乗せたとして、「どうして後ろから飛沫を浴びるの?」「密閉空間で感染するの?(空気感染??)」いった疑問が、本日出演中にも尋ねられました。
 
私なりの推測は、接触を介した飛沫感染です。この運転手さんは、長距離バスの担当でした。私的にピンと来るのが、<wbr />手すりを介した飛沫感染。感染者がふれた手すり⇒それを<wbr />触れた運転手の手に飛沫付着し、そして顔を触り口鼻眼粘膜のいずれかを通って感染した推測。
日野セレガの運転席(日野自動車HP)
 
いま長距離用ツアーバスの主力は<wbr />日野セレガ、いすずガーラ、三菱エアロクイーンの3車種で大部分を占めます(九州の西鉄バスは例外)。この入口ステップの手すりが曲線を描く、とても上手な設計でつい触<wbr />る構造です(これは転倒防止に有効で基本的に良いことです)。そして、運転手とステップを隔<wbr />てる小さな戸(画像左下)が手すりとつながり、手すりの機能をはたしています。つまり乗客の多くがこの手すりと小さな戸にふれます。そして運転<wbr />手はこれを触らないと運転席に出入りできない。ここじゃ<wbr />ないかなあと推測。
 
当該事例がそうであるか否かをとわず、国土交通省は全国の事業者に注意喚起をだすべきではないでしょうか。
 

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