新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

多剤耐性結核の切り札(FDA認可)

2013-01-02 11:38:01 | 結核

多剤耐性結核。この厄介なるものの切り札がFDA認可。初の多剤耐性結核用剤。

  • 多剤耐性結核の抗結核薬がFDAから認可。ヤンセン製のSirturo (bedaquiline), the first drug developed specifically to treat multidrug-resistant tuberculosis (MDR-TB),
  • 不整脈等の副反応もあり、慎重な使用を呼びかけ。
  • 多剤耐性結核は主要な抗結核薬であるイソニアジドとリファンピシンに耐性をもつもので、2011年には31万例の報告byWHO。

 結核といえば、管理人は北京の脱北者案件では他の大使館医務官ともどもヒヤヒヤしながら情報交換していたことを思い出します。この病気は、多くの国において、感染症指定病院に強制入院となります。外国人や富裕層向け医療機関では引き受けてもらえません。となると、たとえ日本人であろうと現地の人々で押し合いへし合いの公立病院に入院せざるをえず、邦人保護において大使館泣かせな病気でもあります。今回のSirturo認可とは直接関係しませんが、若干の思い出。

 多剤耐性結核といえば、もちろん日本もよそごとではありません。この薬がまたまたドラッグラグとやらの犠牲にならないことを願っています。

ソースはCIDRAP↓
http://www.cidrap.umn.edu/cidrap/content/other/resistance/news/dec3112tbdrug.html

FDA approves first med for multidrug-resistant TB

FDA↓
http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm333695.htm?source=govdelivery

ヤンセン↓
http://www.janssentherapeutics.com/sites/default/files/pdf/PressRelease12312012.pdf

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