新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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オーストラリアで新型インフルエンザワクチン完成、認可待ち

2009-06-29 12:30:11 | インフルエンザ:海外の動き/海外発生

オーストラリアにて新型インフルエンザワクチン完成、でも、オーストラリア当局の認可が下りないから当面使えない・・・と、行間から関係者のイライラぶりが伝わってくるような報道です。

  • クイーンーズランド大の発表。新型インフルエンザワクチン開発。
  • ただし、オーストラリア当局の認可得られていないからすぐには使えない。
  • 現時点でオーストラリアの犠牲者5名、感染者確定3000名超。
  • 「このワクチンは世界でも最初のグループ。しかしながら残念ながら(unfortunately)、当面使えない。 オーストラリア当局の登録がまだ済んでいないから」と大学スポークスマン。

う~ん。このunfortunatelyってところに研究者の無念がにじみ出ていますね。目の前に感染者がガンガン増えている。犠牲者も5名発生した。これから冬入りにつけ、さらに拡大するだろう。武器は手にした。でも当局のOK出ないから武器を手に指をくわえ目の前の現実を眺めるしかない・・・

 日本も新薬認可の遅さでは名をはせた国(たとえばSSRI抗うつ薬では10年遅れた)ですので、こういう事態も懸念されます。最近、日本の遅さの原因は審査担当者の絶対的不足にあると何度か報道され世間にも知られてきたところですが、早急な増員と増員に向けた世論喚起を期待したいところです。

ソースは6月29日付the daily com↓
http://www.thedaily.com.au/news/2009/jun/29/aap-swine-flu-vaccine-to-be-unveiled-in-qld/

Swine flu vaccine to be unveiled in Qld

 

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