4月末にお電話をいただいて家族連れでそのために来社されたご家族。
お父さんが大工さんという訳ではなく大工さんになりたてのご本人さんと
お母さんとお兄さんにお話を聞くとこれから大工さんを続けるにあたって
いいノミが欲しいとのこと。
普通なら中級クラスのノミをオススメするのですが、本人のこだわりで田斎さんお話では
国内でまだ数組しか販売してないという「田斎 木目仕上それも四枚裏」が
どうしても欲しいとのことで6ヶ月待っていただきました。
田斎さんは納期を6ヶ月(10月末)と言えばほぼきちんと守ってくださる貴重な鍛冶屋さん。
なぜそんなことができるのか以前聞いたら、普通鍛冶屋さんはある程度同じ注文を効率よく
まとめて作るのですが、田斎さんは注文書単位で作るので自分のスケジュールに入れて
そのように作るのだそうです。
当然、アクシデント(病気や祝儀不祝儀など)があったりして多少遅れることもありますが
(逆に少し早くなることも!)それも許容誤差の範囲です。
金額が高い商品を作っているのでできることだとも言えますが、
なかなか実際できる鍛冶屋さんはいません。
ノミ鍛冶の腕がわかるという1分ノミですが、鋼がきちんと回っている写真を撮ったつもりが
肉眼では気が付かずアップしてみるとこんな狭い地金にも木目模様が入っていて驚きました。
研いでもずっとこの模様は消えません。
このノミの納品の目途がついた先日またネットのメールで偶然にも
「田斎 木目仕上 朱丹 桐箱入 10本組」の値段のお問い合わせがきました。
高額なノミなのでお返事をしてそれっきりというのも普通なのですがなんと
今回も注文になりました。
その時の混み具合によって変わるのですが、今度は2月まで(4ヶ月)お待ちください。
ありがとうございます。