ヒッキーはつむじ風!!

ヒッキーが観て気に入った映画を、ブログで紹介します。

「どついたるねん」

2012-05-18 22:36:24 | Weblog

                           「どついたるねん」
監督・脚本 阪本順治

20年以上前に観た本作を、なんとなくまた観たくなってDVDを借りました。

ボクサー現役時代は「浪速のロッキー」と呼ばれた赤井英和の初主演映画ですな。

ネタバレあります~・・。と言っても、ストーリー自体はとてもシンプルなのですが・・。

ストーリー冒頭で赤井演じるボクサー安達英志がノックアウトされる。
そのまま病院で開頭手術を受け一命を取り留める。
奇跡的に殆んど後遺症は残らなかったが、頭に“爆弾”をかかえた安達は、二度とリングには上がれなくなった・・。

このあたりのストーリーは、赤井英和が実際にたどった道程に近いのではなかろうか(というかそのものか)。1985年2月5日に行われた“世界タイトルの前哨戦”。
対大和田正春戦で赤井は7ラウンドKO負けを喫した。その際「急性硬膜下血腫」及び「脳挫傷」で意識不明の重体となった。
なんでも、「搬送時生存率20%」だったというから、まさに奇跡的な回復だ。

映画では退院してその後が描かれる。
それまで世話になったナショナル・ジムには恩返しもせず、勝手に自分のジムを作り、あくまでも自分がやってきたような“ファイター”型の選手を作ることに固執し、その結果、安達のジムは崩壊する。

すべては安達の復活劇への布石なのだが、ボクシング好きの私にとっては、興味深いシーンが盛り沢山。

カムバックが決まった後のロードワークのシーンは、見ているこちらも心拍数が上がる(笑)まさに「ロッキー」と同じパターンなのだが、単細胞な私は、つい拳に力が入ってしまう・・。

この作品を魅力的な物にしているのは、やはり赤井英和の存在感だと思うのだが、私的にすごく魅かれたのが、ナショナル・ジムの貴子(相楽晴子)のキャラクターだ。
男まさりで気が強く、いつも安達とケンカばかりしているのだが、実は安達のことが好きで、心配でならない・・というキャラクターに相楽晴子がとってもハマっている(^^♪
ベリー・キュートだ。

映像の色調が「やまぶき色」とでもいうのか、とても暖かみがある(ファイトシーンは別として)。

私は二十数年前に、確かにこの作品を観たのだが・・・あれ??・・終盤のファイトシーンこんなに迫力あったっけ・・??すぐ終わったような記憶があるのだが・・。
すごい迫力でした・・。エンディングもカッチョイイ。

エンドロールに原田芳雄(佐島トレーナー役で出ています)が歌う「Don't Worry」がかぶる。CD買ったのを思い出した。なくしてしまったのが残念・・。



ひきばっち的満足度★★★★